サヴォア邸を見学!行き方やル・コルビュジエ建築の特徴や見どころを紹介!

フランスにある「サヴォア邸」は、ル・コルビュジエが設計した近代建築の傑作です。フランスを訪れるなら、サヴォア邸まで足を延ばしてみませんか?サヴォア邸見学の見どころやパリからの行き方、ル・コルビュジエ建築の特徴をまとめました。

サヴォア邸を見学!行き方やル・コルビュジエ建築の特徴や見どころを紹介!のイメージ

目次

  1. 1ル・コルビュジエの傑作「サヴォア邸」
  2. 2サヴォア邸の特徴
  3. 3近代建築の巨匠「ル・コルビュジエ」
  4. 4サヴォア邸の見どころは「近代建築の五原則」
  5. 5サヴォア邸の見どころ1:ピロティ
  6. 6サヴォア邸の見どころ2:屋上庭園
  7. 7サヴォア邸の見どころ3:自由な設計
  8. 8サヴォア邸の見どころ4:水平連続窓
  9. 9サヴォア邸の見どころ5:自由な立面
  10. 10サヴォア邸の見どころ6:ル・コルビュジエ作のインテリア
  11. 11サヴォア邸見学のあとはお土産をチェック
  12. 12サヴォア邸の見学ができる時間と閉館日
  13. 13サヴォア邸の見学に必要な料金
  14. 14サヴォア邸への行き方
  15. 15サヴォア邸でル・コルビュジエ建築を体感しよう

ル・コルビュジエの傑作「サヴォア邸」

パリ市内から鉄道で30分、フランスのポワシーにある「サヴォア邸」は2016年に世界遺産登録された建物です。近代建築の巨匠と呼ばれたル・コルビュジエが設計したサヴォア邸には、それまでのフランスの装飾的な建築とは異なる魅力があります。今回は、サヴォア邸の見どころや行き方、ル・コルビュジエ建築の特徴も合わせてご紹介します。

サヴォア邸の特徴

サヴォア邸は、ピエール・サヴォア夫妻の別邸として、1928年に設計開始、1931年に竣工しました。設計を手がけたのはフランスの建築家ル・コルビュジエで、サヴォア邸は20世紀の最高傑作のひとつに数えられています。

サヴォア邸は「近代建築の五原則」をすべて満たしているという特徴があり、ル・コルビュジエの代表作のひとつだと評価されています。その文化価値の高さから、1964年にはフランスの歴史遺産に登録されています。建設当時の姿がそのまま残されており、現在は自由に見学することが可能です。

サヴォア邸は「白の時代(ピュリズム作品)」と呼ばれる、ル・コルビュジエ初期の最高傑作であると言われています。

ル・コルビュジエはサヴォア邸を設計する以前から「近代建築の五原則」を考案していましたが、敷地の形状などの条件がありパリでは自由な設計を実現することができませんでした。サヴォア邸設計にあたっては、郊外のポワシーという広々とした場所での建築であったことから、五原則のすべてを実践することが可能となりました。

このポワシーの場に建てられたことこそが、サヴォア邸が唯一無二の建築であり、文化価値が非常に高いと言われているゆえんなのです。

近代建築の巨匠「ル・コルビュジエ」

サヴォア邸の設計を手がけたル・コルビュジエは、1887年にスイスで生まれた建築家です。ル・コルビュジエという名前はペンネームで、本名はシャルル=エドゥアール・ジャヌレ=グリと言います。フランスを拠点に活躍し、フランス国籍も取得しています。

ル・コルビュジエはその功績から、近代建築の三巨匠のひとりに数えられています。アールデコ建築が一般的だった1925年のパリ万国博覧会では、装飾がない展示館「レスプリ・ヌーヴォー館」を設計して注目を集めました。

また、ル・コルビュジエは独自の都市構想「輝く都市」で、低層住宅が密集するよりも、超高層ビルを建てて周囲を緑地化する方が合理的だと提唱しています。この考え方は、第二次世界大戦後の都市計画に強い影響を与えました。

ル・コルビュジエは、1955年に東京・上野の「国立西洋美術館」を設計するために一度だけ来日しています。その10年後である1965年に亡くなりましたが、2016年には彼の手掛けた建築が「ル・コルビュジエの建築作品ー近代建築運動への顕著な貢献ー」として世界遺産に登録され、近年再び注目を集めています。

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サヴォア邸の見どころは「近代建築の五原則」

サヴォア邸は、「近代建築の五原則」をすべて満たしていることからも、非常に価値が高い建築です。「近代建築の五原則」はル・コルビュジエ自身が提唱したもので、「ピロティ」「屋上庭園」「自由な設計図」「水平連続窓」「自由な立面」を指しています。この五原則こそが、サヴォア邸でチェックしておきたい見どころです。

サヴォア邸の見どころ1:ピロティ

「ピロティ」はフランス語で「杭」という意味で、地上階から上層階部分を支える細い柱のことです。サヴォア邸の外観は、ピロティが効果的に使用されているのが特徴です。

ピロティは強度が高くないというデメリットがありますが、その一方で地上階のスペースを駐車場などの用途で無駄なく使えるメリットがあります。

サヴォア邸の地上階は、ピロティと外壁の間にあるスペースが車止めとして利用されています。これなら雨に濡れずに車に乗れる上、空間も無駄になりません。合理的な住宅を追求した、ル・コルビュジエならではのデザインと言えます。

サヴォア邸の見どころ2:屋上庭園

サヴォア邸の屋上庭園は、屋内のスロープから出ることができます。気づいたら外に出てきてしまったような、不思議な感覚を味わえる仕組みになっています。

サヴォア邸の屋上庭園は、プライバシー保護のため外からは見えない構造になっているのが特徴です。コンクリート製のテーブルが取り付けられていることから、居住者は天気の良い日には屋上でランチやティータイムを楽しんだのでしょう。北側の一角の壁がくり抜かれ、遠くの風景が見られる工夫がされている点も、見どころです。

屋上庭園では、曲線の外壁や直線のスロープといったル・コルビュジエが提唱する「自由な設計図」を体感することができます。ぜひ屋上庭園で、サヴォア邸の全体を眺めてみてください。

サヴォア邸の見どころ3:自由な設計

それまでのヨーロッパの伝統的な住宅が装飾が多くて重厚な印象だったのに対し、シンプルなデザインで大胆な空間使いをしたサヴォア邸の設計は、当時の人々に衝撃を与えたといいます。このように常識にとらわれない自由な設計も、サヴォア邸の見どころとなる特徴のひとつです。

サヴォア邸の内部は、直線と曲線を効果的に使い、視覚的に楽しめることも特徴です。上下階の移動には、直線を生かしたスロープと美しい曲線のらせん階段が設置してあり、ル・コルビュジエが線や形を自由に使いこなしていることがわかります。

サヴォア邸の見どころ4:水平連続窓

サヴォア邸のリビングで特徴的な工夫が「水平連続窓」です。壁の一面をガラス窓にした設計は、陽光を効率的に室内に取り入れられるだけでなく、刻々と変わる太陽光の色が室内で映えるように計算し尽くされています。

空間を生かし、広々としたサヴォア邸のリビングは、後年の建築家たちにも多大な影響を与えました。ル・コルビュジエの設計は、近年の住宅にも多く見られる広いリビングダイニングの源流になったとも言われています。

サヴォア邸の見どころ5:自由な立面

サヴォア邸の立面は、まるで宇宙船のように近未来的であることが特徴です。長方形の2階部分には、等間隔で窓が取り付けられており、幾何学的な形状を多用しています。一方で、地上階と屋上階には円形が用いられており、オリジナリティある立面が特徴です。

サヴォア邸が建てられた時代には珍しかった、長方形を多用した幾何学的なデザインは現代の集合住宅の源流になったと言われています。しかし、サヴォア邸のように円形を巧みに取り入れた自由な設計は、ル・コルビュジエならではの工夫です。

サヴォア邸の見どころ6:ル・コルビュジエ作のインテリア

ル・コルビュジエは、建築家としてはもちろん、優れたインテリアデザイナーとしても高く評価されています。特に、彼が手掛けたイスは「コルビュジエチェア」と呼ばれ、座り心地の良さで知られています。

サヴォア邸の中にあるイスなどのインテリアも、もちろんル・コルビュジエが手掛けたものです。どれも出来合いのものではなく、サヴォア邸に合うようにデザインされたものです。サヴォア邸では、ぜひちょっとしたインテリアにもご注目ください。邸内のイスには、実際に腰掛けることも可能です。

サヴォア邸見学のあとはお土産をチェック

サヴォア邸を見学したあとは、グッズショップでお土産選びをしてはいかがでしょうか。ショップでは、ル・コルビュジエ関連の書籍や写真集をはじめ、サヴォア邸のキーホルダーや文具など、ここでしか買えないサヴォア邸グッズが販売されています。

サヴォア邸をレゴブロックで再現できることが人気の「サヴォア邸レゴ」は、以前は日本でも市販されていましたが現在は日本国内での販売が終了しています。現地のショップで見つけられたら、ラッキーなお土産です。

サヴォア邸の見学ができる時間と閉館日

サヴォア邸の見学時間は、季節によって異なります。3・4・9・10月は10:00~17:00、5~8月の夏季は10:00~18:00、11~2月の冬季は10:00~13:00/14:00~17:00です。冬季は13:00~14:00の1時間に閉鎖されますので、この時期にサヴォア邸に行く方はご注意ください。なお、最終入場は閉館20分前までとなっています。

サヴォア邸の閉館日

サヴォア邸の休館日は、毎週月曜日と5/1のメーデー、11/1の諸聖人の祝日、11/11の第1次世界大戦休戦記念日、そしてクリスマス休暇(12/25~1/1)です。特にクリスマス休暇期間中は約1週間の休館となりますので、年末にフランス旅行を計画されている方はご注意ください。

サヴォア邸の見学に必要な料金

サヴォア邸の見学料は、年齢によって異なります。26歳以上の大人は8ユーロ、18~25歳で欧州圏以外の在住者は6.50ユーロ、18歳未満の子どもは無料です。

25歳以下の方は、チケット窓口で年齢を証明できるものの提示が必要となることがあります。パスポートを持って行くのを忘れないようにしてください。

サヴォア邸を無料で見学できるケース

条件によっては、サヴォア邸を無料で見学することも可能です。まず、11月~5月の第1日曜日は見学料が無料です。旅行の日程がこの時期に重なる方は、第1日曜日にサヴォア邸を見学するのがおすすめです。 

また、障がいをお持ちの方と付き添いの方は、いつでも無料で見学することが可能です。障がいを証明できるものの提示を求められる場合がありますので、出発前に英語もしくはフランス語の証明書を用意しておくことをおすすめします。英語・フランス語の証明書の発行については、市区町村の窓口や障がい者支援団体等へご相談ください。

さらに18~25歳の方に限り、EU圏に在住している方、またはヨーロッパ以外の国籍でフランス領に在住している方も無料になります。

サヴォア邸は「パリミュージアムパス」利用可能

サヴォア邸は「パリミュージアムパス」の対象スポットとなっており、パリミュージアムパスをお持ちの方はパス提示で見学をすることができます。パリミュージアムパスは、パリ市内と周辺の美術館・博物館などの共通フリーパスです。

パリミュージアムパスは、パリ観光局のインフォメーションセンターや、パスを使用できる施設のチケット販売窓口などで購入することができます。サヴォア邸以外にもパリで美術館めぐりをする予定がある方は、購入しておくと便利です。

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サヴォア邸への行き方

次に、サヴォア邸への行き方をご紹介します。サヴォア邸があるポワシーへは、パリから電車で30分程度でアクセスすることができますので、ここではパリを起点とした行き方についてまとめました。

パリで電車に乗る時に気をつけたいのが、切符の購入についてです。ポワシー駅は「Zone5」の区間にあるためパリ市内のメトロ切符での乗り降りはできません。券売機または窓口で、専用切符を購入してください。往復分を買っておくと安心です。

また、ポワシー駅周辺にはレストランが少ないので、食事はパリ市内で済ませておくことをおすすめします。軽食であれば、ポワシー駅前で食べることも可能です。

パリ市内からポワシー駅への行き方1:RER線を利用

パリからポワシー駅へ向かう一般的な行き方は、RER線(地域急行鉄道網)のA線に乗車することです。パリ市内でRER線A線に乗車できる駅は「シャルル・ド・ゴール・エトワール」「オベール」「シャトレーレアール」「ギャル・ドゥ・リヨン」「ナシオン」の5駅です。A線には分岐があるため、ポワシー行きに乗車するようにしてください。

郊外とパリをつなぐ路線であるRER線には、郊外に住む低所得者層などのガラが悪い乗客が乗ることもあります。貴重品の管理はしっかりと行い、終点のポワシー駅まで中の座席に座ることをおすすめします。

パリ市内からポワシー駅への行き方2:郊外鉄道J線利用

パリからポワシー駅に向かうもうひとつの行き方が、サン=ラザール駅から郊外鉄道J線に乗る方法です。J線も行き先が分岐しているので、「マント=ラ=ジョリー」行きまたは「ヴェルノン」行きに乗車してください。サン=ラザール駅からポワシー駅まで2駅、約20分で到着します。

ポワシー駅からサヴォア邸への行き方1:バス

ポワシー駅で電車から降りたら、南口のバスターミナルへ向かいます。サヴォア邸方面に向かうバスは50番「ラ=クードレ」行きで、20~30分に1本のペースで出ています。15分ほど乗車し、「サヴォア邸(ヴィラ・サヴォア)」で下車します。そのままバスの進行方向に1分ほど歩くと、サヴォア邸にたどり着きます。

ポワシー駅からサヴォア邸への行き方2:徒歩

ポワシー駅からサヴォア邸まで、歩いて行くことも可能です。所要時間は30分ほどで、高級住宅街ポワシーの町並みを眺めながらウォーキングを楽しむことができます。サヴォア邸への道のりは、行きは上り坂、帰りは下り坂のコースなので、行きだけバスに乗って帰りは歩くという行き方もおすすめです。

サヴォア邸でル・コルビュジエ建築を体感しよう

いかがでしたか。世界遺産登録されたことから近年注目を集めているサヴォア邸は、パリから行きやすい場所にあり、フランス旅行の折りには出かけてみたいスポットです。ル・コルビュジエが目指した近代建築の美を端的に表現しているというサヴォア邸で、ル・コルビュジエ建築の素晴らしさをぜひ体感してください。

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