ペルセポリス遺跡で古代イランを感じる!世界遺産の宮殿場所や見所を紹介!

ペルセポリスはイランにある世界遺産で、2500年前のアケメネス朝ペルシアの栄華を現代に伝える遺跡です。遺跡には多数のレリーフや碑文、宮殿跡などの見どころがあります。今回はペルセポリスの概要をはじめ、周辺の見どころなどをご紹介します。

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目次

  1. 1イランのペルセポリスは世界遺産
  2. 2ペルセポリスとは
  3. 3ペルセポリスの歴史
  4. 4ダレイオス1世とベヒストゥン碑文
  5. 5日本からペルセポリスへ
  6. 6ペルセポリスの見どころ1:クセルクセス門
  7. 7ペルセポリスの見どころ2:アパダナ(謁見の間)
  8. 8ペルセポリスの見どころ3:レリーフ
  9. 9ペルセポリスの見どころ4:タチャラ(ダレイウス1世の宮殿)
  10. 10ペルセポリスの見どころ5:百柱の間
  11. 11ペルセポリスの見どころ6:アルタクセルクセス2世の墓
  12. 12ペルセポリス周辺の見どころ1:ナグシェ・ロスタム
  13. 13ペルセポリス周辺の見どころ2:パサルガダエ
  14. 14ペルセポリス周辺の見どころ3:シーラーズ市内
  15. 15ペルセポリスを目指そう

イランのペルセポリスは世界遺産

イランにある「ペルセポリス」は、紀元前6世紀から紀元前4世紀にかけて繁栄したアケメネス朝ペルシア帝国の都だった場所で、日本では有史のはるか以前の時代の遺跡です。いくつもの見どころのある大きな遺跡は、1979年にユネスコの世界遺産に登録されています。今回はペルセポリスの見どころと、周辺の見逃せないスポットをご紹介します。

ペルセポリスとは

「ペルセポリス」という名前はギリシア語に由来するもので「ペルシア人の都」という意味です。イランでは「タフテ・ジャムシード(ジャムシードの玉座)」と呼ばれていますが、ペルセポリスが繁栄していた時代にどう呼ばれていたのかははっきりと分かっていません。面積約13万平方メートルの基壇の上に数々の建物が乗っている構造です。

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ペルセポリスの広大な基壇の南側正面には、ペルセポリスの造営を始めたダレイオス1世が、古代ペルシア語、アッカド語、エラム語の三カ国語で刻ませた碑文があり、王が支配下に置いていた国々と民族の名前が列挙されています。1971年、イランの建国2500年祭がこのペルセポリスで行われたことから分かるように、この遺跡はイラン人の誇りです。

ペルセポリスの歴史

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イランにある世界遺産「ペルセポリス」の造営が始まったのは紀元前520年頃で、アケメネス朝ペルシャ全盛期の王であるダレイオス1世によってです。高さ12メートルから14メートル、東西約300メートル、南北約430メートルの基壇の上には華麗な装飾をほどこした石造りの宮殿群、基壇の下には排水溝や貯水槽が造られ、当時の繁栄を物語りました。

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ペルセポリスには当時の王たちは定住していなかったようですが、戴冠や新年を祝う重要な儀式、各地からの貢物を持った朝貢者の受け入れなどが行われていました。栄華を誇ったアケメネス朝ペルシアの都、ペルセポリスでしたが、紀元前331年、マケドニア国のアレクサンダー大王の攻撃を受け、宮殿は徹底的に破壊されてしまいます。

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アレクサンダー大王のペルセポリス攻撃は徹底していました。民衆の多くが虐殺され、この場所に収められていた財宝は全て略奪されてしまいます。3000トンあったと言われる黄金をはじめ、膨大な財宝を運ぶのに馬やラクダが3万頭使われたとも伝えられています。こうしてペルセポリスはさほど長くない歴史に幕を閉じてしまいます。

ダレイオス1世とベヒストゥン碑文

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イランの世界遺産「ペルセポリス」の造営を始めたダレイオス1世は、ペルセポリスの基壇にある碑文の他に、もう1つ重要な碑文を残しています。それがイラン西部ケルマンシャーという、ペルセポリスからは離れた場所にあるベヒストゥン碑文です。この碑文は、ダレイオス1世が即位の経緯とその正統性を知らしめるための文章が彫られています。

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イランのケルマンシャー州にある「ベヒストゥン碑文」は高さ10メートルの場所に彫られた碑文で、文章の他に、ダレイオス1世が反乱軍に勝利した時のレリーフが彫られています。人物群の中でひときわ大きく彫られたダレイオス1世は王の名を騙った者を踏みつけにしています。「ベヒストゥン碑文」も世界遺産になっている遺跡です。

日本からペルセポリスへ

日本からペルセポリスへ行くには、まずイランの首都テヘランに入らなければなりません。イラン航空の直行便の他、乗り継ぎを1回すれば世界各地からアクセスが可能です。航空券は10万円強から、ツアーは8日間で20万円ほどです。3泊5日、4泊6日などのツアーもありますが、かなりの強行軍となりますので、あまりおすすめできません。

イランは厳格なイスラム教国なので、入国の際にはいくつか守るべき点があります。まず、女性は髪を隠すスカーフと体の線を隠すコートの着用が義務付けられています。アルコール類や肌を露出した写真が載った雑誌類は持込厳禁です。米国やイスラエルなどとの関係でイラン入国後の煩雑さが生じることもあるので事前によく調べる必要があります。

テヘランに入ったら、ペルセポリスへ行くには鉄道路線はありませんが、様々な方法が考えられます。車なら直行で6時間前後、拠点の町シーラーズには空港もあります。テヘランやシーラーズからの現地ツアーを利用する方法もあります。シーラーズ市内からなら約60キロの距離で、タクシー、ツアー、バスなどで行くことができます。

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ペルセポリスの見どころ1:クセルクセス門

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ここからはペルセポリスの見どころをご紹介します。入口の階段を上るとまず目に入るのが大きな門です。造営者である、ダレイオス1世の息子の名前をとって「クセルクセス門」と呼ばれていますが「万国の門」というのが正式名称です。彫刻の人面有翼獣神像は、体が牡牛、顔が人間になっています。側柱の高さは10メートル、堂々たる門です。

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ペルセポリスのクセルクセス門には「偉大なる王であるクセルクセスがこの門を建造した」という碑文が刻まれています。特徴的で威圧的なこの門の人面有翼獣神像は、時代が下ると偶像崇拝を禁じているイスラム教徒によって顔面が破壊されてしまいました。この門を抜けた東側には、イラン航空のシンボルの双頭の鷲の像もあるのでお見逃しなく。

ペルセポリスの見どころ2:アパダナ(謁見の間)

イランの世界遺産、ペルセポリスの次の見どころはアパダナと呼ばれる謁見の間です。この場所にはいまだに12本の巨大な石柱が残っており、その昔建っていた宮殿の巨大さ、壮麗さを想像させます。この宮殿で王は諸国の王や使者に会い、貢物を受け取りました。また、国の重要な行事や宗教的なセレモニーもここで行われました。

ペルセポリス遺跡のアパダナ(謁見の間)には、現在では12本の柱しか残っていませんが、もともとは高さ23メートル(9階建てのビルくらい)を超える36本の柱をもつ宮殿がこの場所に建っていました。柱の上部には牡牛やグリフォン(ライオンの体に鷲の頭と翼をもつ動物)が彫られ、宮殿の中の出来事を見つめている様子は壮観だったことでしょう。

ペルセポリスの見どころ3:レリーフ

イランの世界遺産であるペルセポリス最大の見どころは、アパダナ(謁見の間)の東側にある階段に彫られた精巧なレリーフでしょう。2500年近く前のものとは思えないほど保存状態が良く、細かな部分まで見てとることができます。ペルシャの支配下にあった国や地域からの朝貢の様子が彫り込まれていて大変見応えがある場所です。

ペルセポリスのアパダナ(謁見の間)のレリーフの人物群は、服装や朝貢の品で、どこの領土から来た人たちなのかが歴然としています。北アフリカ諸国から西インドまで、アケメネス朝ペルシアの勢力範囲が広大だったことが分かります。また、牡牛を背後から襲うライオンのモチーフも有名なものなので探してみてください。

ペルセポリスの見どころ4:タチャラ(ダレイウス1世の宮殿)

イランの世界遺産、ペルセポリスのタチャラはダレイオス1世がプライベートで使用していた場所です。居住や宴会に使用していたという説もあります。このエリアには窓や柱が結構な数残っていて、昔の様子を想像しやすくなっています。アパダナ(謁見の間)より2メートルほど高くなっていて、王が頻繁に利用した場所だったことが分かります。

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ペルセポリスのタチャラでも、保存状態の良いレリーフを見ることができます。牡牛を襲うライオンもそうですが、ここでの注目は「有翼の日輪」の図案です。「有翼の日輪」は大きく広げた翼の真ん中に円があり、その上に横向きの人物が描かれているモチーフで、ペルシャの宗教ゾロアスター教では、人間の守護霊を表し、王の像の上に彫られました。

ペルセポリスの見どころ5:百柱の間

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イランの世界遺産ペルセポリスの「百柱の間」と言われるエリアは、かつては100本の柱をもつ、ペルセポリス最大の宮殿でした。今は柱の基壇や崩れた柱の一部が転がり、物悲しさを感じます。ここは王が軍隊の兵たちと謁見する場所だったと言われています。ここでも残された多くの門や壁と共に、たくさんのレリーフを見ることができます。

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ペルセポリスには約2000個のレリーフが残っていますが、この「百柱の間」にはクセルクセス1世がライオンと闘っている有名なレリーフがあります。入口にある大きな馬の彫刻、南側にある100人の人物のレリーフも見どころです。この100人の人物の一番上にはペルシャの王が鎮座していますので、そこにも注目です。

ペルセポリスの見どころ6:アルタクセルクセス2世の墓

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イランの世界遺産ペルセポリスにある丘、クーへ・ラハマトの中腹には「アルタクセルクセス2世の墓」があります。彼はアケメネス朝ペルシアで一番長い在位を誇る王で、統治は46年に及びました。暑い時期などは丘を上るのが少しきついかもしれませんが、ここからはペルセポリスの遺跡全体が一望できるので、是非行ってみてください。

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ペルセポリスの一角にある「アルタクセルクセス2世の墓」には、岩山に十字に彫られた墓所があり、入口から中を覗くことができます。その上にはまたもやレリーフ。一番上はゾロアスター教のシンボル「有翼の日輪」、次に王権の象徴の弓をもった王、そしてその下にはたくさんの人々。人々が王と神を支えるペルシア的な構図です。

ペルセポリス周辺の見どころ1:ナグシェ・ロスタム

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ペルセポリスは何といってもイランで最も有名な観光地ですが、その周辺にも見逃せない観光スポットがいくつかあるのでご紹介します。「ナグシェ・ロスタム」はペルセポリスの北6キロメートルのところにある遺跡です。巨大な岩山に十字型の墓が4つ彫り込まれています。ダレイオス1世から続く四代の王の墓です。

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ペルセポリス近くの遺跡「ナグシェ・ロスタム」が造られたのは、紀元前6世紀から紀元前5世紀にかけてです。古代の王の墳墓らしく、巨大で力強く存在感があります。ここにはペルシア王シャープール1世の前にひざまずくローマ皇帝ヴァレリアヌスという有名なレリーフがあります。歴史の教科書などにも登場するものです。

ペルセポリス周辺の見どころ2:パサルガダエ

ペルセポリスの北東87キロメートルの場所に位置する「パサルガダエ」は、アケメネス朝ペルシアのキュロス2世の時代に建設された帝国の首都です。1.6平方キロメートルの範囲が2011年、世界遺産に登録されています。構成要素はキュロス2世の墓と伝えられる遺跡、要塞1つと2つのペルシア式庭園ですが、庭園も今では遺構になっています。

ペルセポリスと一緒に観光したいエリア「パサルガダエ」の最も重要な見どころは、キュロス2世の墓といわれる建造物です。キュロス2世は紀元前6世紀にオリエントを統一したペルシアの王で、イランの建国の父と言われています。紀元前4世紀、アレキサンダー大王がここを襲撃した時は、建造物の中には棺桶と共に金銀財宝があったそうです。

ペルセポリス周辺の見どころ3:シーラーズ市内

ペルセポリスの拠点となる町、シーラーズは「バラの都」と呼ばれる美しい町です。ペルセポリス周辺に宿泊施設はないので、ペルセポリス及び周囲の遺跡を訪問するにはどうしてもシーラーズに宿を取ることになります。シーラーズの見どころは緑や色鮮やかな人工美に彩られ、遺跡巡りとはまた違った感動があります。

エラム庭園

イランのシーラーズにあるエラム庭園は、11世紀から12世紀に造られた直線を多用した典型的なペルシア庭園です。エラムは「楽園」を意味し、春にバラが咲き誇る様はまさに楽園のようです。園内にあるエラム宮殿は、独特な屋根の形や細部の装飾が美しい宮殿で、庭園とよくマッチしています。

ナスィーロル・モスク

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シーラーズにあるナスィーロル・モスクは、建設されたのは19世紀後半ですが、近年インスタ映えがすることで脚光を浴びているイスラム寺院です。ピンクモスクとかローズモスクと呼ばれることもあります。ステンドグラスが多用されていて、東側の窓に朝日が当たる時間がことに美しく写真映えがします。モスク全体も繊細で美しく造られています。

シャー・チェラーグ廟

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イランのシーラーズにあるシャー・チェラーグ廟はイスラム教徒の聖なる地であり、外観、内装共に訪れる人を魅了する美しさをもった廟です。入口、内部とも男女別に分かれています。内部はガラスのモザイク張りで、光を浴びてきらきらと光ります。夜はライトアップされ、アラビアンナイトを彷彿とさせる幻想的な光景になります。

ペルセポリスを目指そう

イランの世界遺産ペルセポリスの見どころをはじめ、周辺観光、ダレイオス1世の碑文などについてもご紹介しましたが、いかがでしたか。宗教的な制約、交通網や宿泊施設などインフラ整備の不十分さから、イラン観光には不便さがありますが、まだなじみが薄い地だけに感動の要素もたくさんあります。ペルセポリスで悠久の歴史を感じてください。

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この記事のライター
MinminK