大仙古墳(仁徳天皇陵)観光まとめ!場所や大きさ・楽しみ方まで徹底ガイド!

古代のロマンを色濃く物語るのが日本の古墳。日本最大規模の大阪の大仙古墳は、その大きさ、形状、場所全てにおいて、まさに古墳時代全盛期を代表する古墳です。歴史好きが一度は探索してみたい大仙古墳の、長年発掘調査されてきたその魅力と、近隣の観光スポットをご紹介します。

大仙古墳(仁徳天皇陵)観光まとめ!場所や大きさ・楽しみ方まで徹底ガイド!のイメージ

目次

  1. 1大仙古墳ってどんな古墳?
  2. 2大仙古墳はいったい誰の墓なのか?
  3. 3大仙古墳の大きさってどれくらい?
  4. 4大仙古墳の墳墓の中に納められていたもの
  5. 5大仙古墳の発掘調査により出土したロマンある数々のもの
  6. 6大仙古墳?仁徳天皇陵古墳?その呼び名について
  7. 7大仙古墳は百舌鳥古墳群に属します
  8. 8大仙古墳の周辺には古墳がいっぱい!
  9. 9大仙古墳周辺おすすめ観光スポットその1~堺市博物館
  10. 10大仙古墳周辺おすすめ観光スポットその2~大仙公園内
  11. 11大仙古墳周辺おすすめ観光スポットその3~大仙古墳を上から展望したい人へ
  12. 12大仙古墳周辺おすすめ観光スポットその4~外周の遊歩道を散歩してみる
  13. 13大仙古墳周辺おすすめ観光スポットその5~大仙古墳御用達パン屋さん
  14. 14おすすめ観光コースは2種類、半日コースと健脚コース
  15. 15大仙古墳に行ってみよう!

大仙古墳ってどんな古墳?

大仙古墳とは、大阪府堺市にある日本最大級を誇る古墳時代中期(5世紀)の前方後円墳のことです。誰もが、一度は学校の教科書等で目にし、その前方後円墳の上空から見た威風堂々たる全景には、その大きさ、様子に圧巻を覚えられたのではないでしょうか。

大阪堺の市街地の中に場所を置きつつも、この鍵穴状の独特な墳墓は、その大きさを当時のままにとどめながら、周りには水を湛えた堀が三重にも廻らされており、こんもりと生い茂った森と共に、当時の威厳と風格を今も失うことなく誇示しております。

この大阪を代表する巨大墳墓「大仙古墳」、おすすめ観光スポットと推奨すべく、今回はその魅力をじっくり発掘してまいります。

大仙古墳はいったい誰の墓なのか?

長きにわたり、この古墳は仁徳天皇陵とされてきました。仁徳天皇とは、「古事記」および「日本書紀」の中では第16代天皇と伝えられており、その革新的かつ良い政治を行なった理想的な天皇として「聖帝」ともたたえられています。

東アジア外交を展開した「倭の五王」の一人としても数えられており、そんな天皇を葬ったと考えられる墓としても、この大仙古墳は発掘調査上、非常に重要な役割を果たしています。大きさからしても、天皇を葬るに十分な要素を含んでいるように思えます。

しかし近年、発掘された出土品から、仁徳天皇陵とされてきた古墳よりも、南に位置する仁徳天皇の息子を葬ったとされる履中天皇陵の方が年代が古い可能性があるということから、大仙古墳を仁徳天皇の墓と断定することに1つの疑問が生じます。これぞ古代ロマン。真相がいかに究明されるか、今後の発掘調査が楽しみです。

大仙古墳の大きさってどれくらい?

この大仙古墳の大きさは日本を誇るだけではないとご存知でしたか?実は、クフ王のピラミッド、秦の始皇帝陵を上回る大きさで、世界三大墳墓に数えられているのです。これを知っただけでも一度は観光してみたくなります。

その驚愕の大きさとは、前方部および後円部合わせた全長なんと486メートル!周囲の堀も含め、古墳全体の陵域は約47平方メートル。甲子園球場が12個も入る大きさだそうです。一日に2000人の人々が働いても完成するのに15年以上はかかるというスケールの大きさ。圧巻です。

まさに大阪を代表する、おすすめ観光スポットと言うにふさわしい偉大な場所です。長年にわたる発掘、調査の結果、当時の様子を伺い知ることができます。

大仙古墳の墳墓の中に納められていたもの

古墳の中っていったいどうなっているのでしょうか?古墳時代初期の頃は、石の棺を埋葬するための石室が、より天空に近いという意味で後円部の墳頂に掘られました。これが竪穴式石室で、主に個人葬を目的とした造りとなっています。

ところが中期になると、後円部に限らず前方部の、しかも古墳底部にも石室と羨道が造られるようになり、より家族葬を目的とした横穴式石室へと移行していきます。

大仙古墳の場合は、後円部墳頂で石棺が、前方部で竪穴式石室と石棺が見つかっているとのこと。ただし、後円部の石棺については、江戸時代の記録に基づくのみで盗掘されている可能性も強く、詳細は不明。しかし、いずれにせよ形式の変遷の只中にあったことは予想されます。

墳墓内の状態について詳しくお知りになりたい方は、後ほどご紹介する、もう一つのおすすめ観光スポット「堺市博物館」にてご覧いただけます。

大仙古墳の発掘調査により出土したロマンある数々のもの

古墳の魅力といえば、古代に墳墓を飾った出土品の数々。ここ大仙古墳からはワクワクするような出土品がたくさん発掘されています。

まずは墳丘をぐるっと廻るように立てられていたであろう円筒埴輪、そして人物や馬、鳥などを形どったコミカルな形象埴輪。さらに石室からはガラスの皿や碗、金メッキの甲冑、鉄刀が発掘されています。なお、ボストン美術館にある銅鏡と刀の環頭も大仙古墳からの発掘品と考えられています。

発掘される出土品はその時代や場所の様相を色濃く表します。古代の人々の生活に思いを馳せながら、発掘されたこの貴重な品々を是非観賞なさって行ってください。

大仙古墳?仁徳天皇陵古墳?その呼び名について

先にも紹介したとおり、大仙古墳は仁徳天皇陵古墳とも呼ばれています。宮内庁では現在も依然、「仁徳天皇陵」としつつも、教科書上では、その立地場所である堺区大仙町から取った「大仙古墳」へと呼び名を変更しているのも事実です。

その他、この偉大な古墳については実に様々な呼び名で呼ばれているのが興味深いところ。大阪府の文化財地図表記に則るならば「大山(だいせん)古墳」、古文書に則るならば「大仙陵古墳」、その他「伝仁徳陵古墳」etcと、それぞれの知見から呼び名がここまで変わるのも珍しいようです。

まだまだ謎多き、大阪の秘めた場所・大仙古墳、その歴史を下調べして観光に臨むのもおすすめです。

大仙古墳は百舌鳥古墳群に属します

百舌鳥(もず)古墳群とは、古墳時代中期の巨大古墳100基以上を擁する大型古墳群で、歴史をひも解く重要な鍵を握っています。大阪湾を一望できる平坦な場所に古墳群は築かれ、現存する古墳は44基。

中でも最大なのが、もちろんこの大仙古墳、その他、日本を誇る大きさで言えば第3位の履中天皇陵古墳、第8位のニサンザイ古墳など250メートル級の古墳を含んでいます。大仙古墳はまさにこの百舌鳥古墳群の盟主的存在と言えるわけです。

大阪って、食い倒れの街というだけじゃなく、本当に史跡がいっぱいの、歴史好きにはたまらない魅力のあるおすすめの場所なのです。

大仙古墳の周辺には古墳がいっぱい!

上空から見ても分かる通り、大仙古墳周辺には大小様々な古墳が密集しています。先に述べた大型の百舌鳥古墳群は大阪府堺市の北部、東西、南北約4キロに分布しており、主なものとしては上記に述べた以外に、乳岡古墳、上石津ミサンザイ古墳、御廟山古墳、いたすけ古墳、田出井山古墳など44基が現存しています。

その他、主墳である大仙古墳に付属するような場所には、計画的に配置された小型の古墳が、現存するものとして16基あることも確認されています。主に前方後円墳は近親者や従臣のためのもの、方墳や円墳は主墳の副葬品のためのものと考えられています。

大仙古墳周辺おすすめ観光スポットその1~堺市博物館

市制90周年記念事業として昭和55年に開館した堺市博物館は、堺市の歴史、美術、考古、民俗に関する博物館として、多くの資料を収集、保存、展示しています。

場所はなんと、古代史のロマンを秘めた百舌鳥古墳群のほぼ中心にある大仙公園の広大で緑豊かな中にあります。これは行くしかありません!

開館以来、250万人以上のお客様をお迎えしているそうです。かわいい公式キャラクター「サカイタケルくん」も見どころのひとつです。「サカイタケルくん」の生みの親は、堺出身の彫刻家で堺名誉大使でもある籔内佐斗司さん。ご来館の際はぜひともチェックしてください。

大阪府堺市の歴史を一目瞭然に知ることのできる大きな博物館です。約1,330㎡の展示室では、古代・中世・近世・近代に分けて歴史の流れが紹介されています。そして春と秋にはテーマを絞った特別展も催されます。料金も一般200円、高校・大学生100円、小・中学生50円ととってもリーズナブルです。

住所 大阪府堺市堺区百舌鳥夕雲町2丁
電話番号 072-245-6201

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大仙古墳周辺おすすめ観光スポットその2~大仙公園内

約81ヘクタールの広大な面積を誇る大仙公園は、世界文化遺産への登録をめざす百舌鳥古墳群の一角、世界最大の墳墓大仙古墳と履中天皇陵古墳周辺に位置します。

大きな公園の他に、博物館、堺市茶室、中央図書館、自転車博物館、日本庭園、都市緑化センターなどが整備された、堺市のシンボルパークにふさわしい、魅力たっぷりの総合公園です。

公園には芝生広場あり、ジョギング、ウォーキングが楽しめるコースあり、遊具、健康遊具ありと小さな子どもから高齢の方まで楽しむことができます。上でも紹介しましたが、博物館などの文化・歴史に特化した施設もたくさんあります。多目的トイレや防災トイレもありますので、どんな時でも安心して活用できます。

園内には様々な種類の桜が植えられており、毎年春には花見を楽しむ家族連れなどで賑わいます。最近の調査では、大仙公園内で51種994本の桜が確認されたそうです。

堺市では大仙公園の桜を大阪一の桜の名所にすることを目標にして、桜を健全に育て美しい花を咲かせるための維持管理に力を入れているそうです。

さらに公園内には、収塚古墳、孫太夫山古墳、竜佐山古墳、狐山古墳、銅亀山古墳、長塚古墳、鳶塚古墳、グワショウ坊古墳、旗塚古墳、寺山南山古墳、七観音古墳などなど非常に多くの古墳が存在するのもおすすめスポットたる所以です。ここでは紹介しきれないほど魅力たっぷりの大仙公園にぜひお越しください。

住所 堺区百舌鳥夕雲町2丁204
電話番号 072-241-0291

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大仙古墳周辺おすすめ観光スポットその3~大仙古墳を上から展望したい人へ

堺市役所の最上階は展望ロビーとして開放されているため、誰もが利用できます。地上80mに位置する展望フロアは全方向に大きな展望窓があり360度が見渡すことができます。眼下には世界最大規模の前方後円墳・大仙古墳の全景をはじめとして、堺の街並みが広がります。

天気の良い時には遠く六甲山、あべのハルカス、生駒・金剛山が見渡せます。フロア内には休憩施設や飲食店、車椅子対応トイレなどバリアフリーの配慮もされていますので、あらゆる年齢層の方が安心してお出かけになれます。

JR阪和線堺市駅下車し、徒歩15分程で堺市役所の展望階に行くことができます。市役所前の観光案内所に1日240円でレンタルサイクルがありますので、自転車で大仙陵、御廟山など見学することもできます。ぜひご活用ください。

住所 大阪府堺市堺区南瓦町3-1
電話番号 072-233-5258

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大仙古墳周辺おすすめ観光スポットその4~外周の遊歩道を散歩してみる

外周遊歩道は約2.8キロメートルです。仁徳天皇陵の正面ともいえる南側には観光案内所があります。南側の遊歩道はとても綺麗に整備されており、遊歩道の一番の醍醐味ポイントになっています。外濠から内濠まで、一番綺麗に見られるのも南側のポイントです。続く東側では濠の形状をよく見渡せます。

そして北側は、中央環状線があるため歩道の幅も広く歩くなっています。古墳中心部の丘陵も近くに見えます。西側には排水溝があり、ここから濠の水を流すことで水位を調整しています。四方に魅力・特徴のある遊歩道をぜひお楽しみください。

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大仙古墳周辺おすすめ観光スポットその5~大仙古墳御用達パン屋さん

大阪府堺市にある「ロアール」という店名のパン屋さんです。場所はJR百舌鳥駅から徒歩1分。そんな大仙公園のすぐ近くにある「ロアール」では、昔から古墳パンと呼ばれるパンが数種類販売されています。どのパンもお手頃な価格でとても美味しいと評判です。

例えば「御陵あんぱん」は前方後円墳の形をしていて、中には粒あんがぎっしりと入ってます。通常のあんぱんを2つ合体させたような、通常より大きなあんぱんです。他にも「仁徳メロンパン」、いたすけ古墳に生息している狸を模った「たぬ吉くん」など、個性豊かなパンがたくさん販売されています。小腹がすいたらぜひお立ち寄りください。

住所 大阪府堺市北区百舌鳥本町1-2
電話番号 072-250-6770

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おすすめ観光コースは2種類、半日コースと健脚コース

健脚1日コースは歩行距離12.9キロメートル、歩行時間約4時間のコースです。南海堺東駅東出口→反正天皇陵古墳→方違神社→永山古墳→大仙公園観光案内所→大仙古墳→堺博物館→履中天皇陵古墳→いたすけ古墳→御廟山古墳→百舌鳥八幡宮→ニサンザイ古墳→南海中百舌鳥駅となります。百舌鳥古墳群を1日かけてたっぷりと散策できます。

半日コースは歩行距離7.5キロメートル、歩行時間約2時間半のコースです。大仙公園観光案内所→大仙古墳→堺市博物館→利中天皇陵古墳→自転車博物館サイクルセンターとなります。

このコースも2つの有名な古墳をお手軽に散策できる、あらゆる年齢層の方におすすめできるコースです。

大仙古墳に行ってみよう!

このように大仙古墳とその周辺には魅力的な観光スポットが盛りだくさんです。古代のロマンを色濃く物語る古墳、その古墳の中でも日本最大規模の大仙古墳は、まさに古墳時代全盛期を代表する古墳です。皆さんもぜひその壮大さを間近で感じてください。

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この記事のライター
Canna

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