2018年11月23日公開
2018年11月23日更新
『レープクーヘン』はドイツの歴史的なお菓子!味や賞味期限をリサーチ!
ドイツの歴史ある伝統的なお菓子「レープクーヘン」。あの有名童話「ヘンゼルとグレーテル」のお菓子の家も、レープクーヘンで作られているんです。レープクーヘンの歴史や名前の由来、味、賞味期限、購入方法など、ドイツのレープクーヘンについてまとめました。

目次
- 1歴史あるドイツの伝統的なお菓子「レープクーヘン」
- 2ドイツの伝統的なお菓子はシュトレンだけじゃない
- 3ドイツを中心に古くから愛されてきたレープクーヘン
- 4ドイツのレープクーヘンの歴史とは?
- 5ドイツのレープクーヘンの名前の由来
- 6あの有名童話に登場する家もレープクーヘンだった
- 7甘さの中にスパイス!レープクーヘンはどんな味?
- 8レープクーヘンの賞味期限はいつまで?
- 9「エリーゼンレープクーヘン」とは高品質の証!
- 10ドイツのレープクーヘンを購入する方法
- 11レープクーヘンの購入方法1:ドイツ現地の専門店
- 12レープクーヘンの購入方法2:東京のオーストリア菓子店
- 13レープクーヘンの購入方法3:ドイツ菓子の輸入通販
- 14レープクーヘンを手作りしてみるのもおすすめ
- 15ドイツの伝統的なお菓子「レープクーヘン」を味わおう
歴史あるドイツの伝統的なお菓子「レープクーヘン」
ドイツの歴史ある伝統的なお菓子として、古くから人々に親しまれ続けてきた「レープクーヘン(Lebkuchen)」。クリスマスに飾るお菓子として知られ、毎年ドイツ各地でその時期に開かれるクリスマスマーケットでその姿を見ることができます。歴史や名前の由来、味、賞味期限、購入方法など、ドイツのレープクーヘンについてまとめてみました。
ドイツの伝統的なお菓子はシュトレンだけじゃない
ドイツの歴史ある伝統的なお菓子というと「バームクーヘン(Baumkuchen)」や「シュトレン(Stollen)」をイメージする人が多いのではないでしょうか?バームクーヘンは日本ではもうお馴染み、樹木の年輪状になったケーキ類のお菓子ですが、最近日本で流通している「シュトレン」はドイツを代表するクリスマスのお菓子のひとつになります。
クリスマスの本場であるヨーロッパ。中でもドイツのクリスマスは盛大で、毎年ドイツ各地で150以上にもおよぶクリスマーケットが開催され、賑わいを見せています。そんなクリスマスマーケットでよく見かけることができるのが、まさにこのシュトレンです。
しかし、ドイツの伝統的なクリスマスのお菓子は、シュトレンだけではないんです。シュトレンと並び、ドイツのクリスマスのお菓子の代表格として人々に親しまれているのが「レープクーヘン」。以下、レープクーヘンというお菓子についてご紹介していきます。

ドイツを中心に古くから愛されてきたレープクーヘン
「レープクーヘン」は、ドイツを中心とした中央ヨーロッパ各地で古くから親しまれてきた伝統的なお菓子です。
レープクーヘンは、ハチミツや香辛料、またはオレンジやレモンなどの柑橘類の皮やナッツ類などを使用して作られています。そしてそこに東洋由来のスパイスを入れるのが特徴。クッキーのような見た目をしていますが、実はケーキ類に属するお菓子なんです。
ふっくらとした厚みのあるものから平べったい薄いものまで、レープクーヘンと一口に言ってもその形はさまざま。毎年クリスマスシーズンにドイツ各地で開催されているクリスマスマーケットでは、飾り用として売られている薄く平べったいレープクーヘンを多く見かけることができます。ハート形などになっており、家の壁に飾ったりして楽しみます。

ドイツのレープクーヘンの歴史とは?
伝統的なドイツのお菓子「レープクーヘン」の歴史についてですが、その歴史はなんと紀元前にまで遡ります。レープクーヘンの原点となったと考えられる、スパイス入りのハチミツパンについて書かれている最古の記録は紀元前350年のもの。古代エジプトでは葬儀の副葬品として用いられ、ローマ人の間でもお菓子として馴染みがあったそうです。
そんな深い歴史を持つレープクーヘンですが、現在のようにクリスマスのお菓子として楽しまれているわけではありませんでした。イースターをはじめとしたさまざまなイベントの際にも出され、四旬節の料理のひとつとされていたこともあったのだそう。
現在の形のレープクーヘンの直接的な歴史は「ディナン(Dinant)」というベルギーの町にあります。この町で開発されたレープクーヘンが「アーヘン(Aachen)」というベルギーとドイツの国境にある町に住む人々に受け継がれ変化していきました。
そして最終的にはフランク地方(Franken)に修道院に伝わり、そこでほぼ現在の形のレープクーヘンが生まれたといわれています。修道院では修道女たちのデザートとして作られていましたが、レープクーヘンは長持ちしやすいということから、食べ物に乏しい時期のための保存食として貯蔵されていたこともあるのだそうです。
ドイツのレープクーヘンの名前の由来
「レープクーヘン」という名前についてですが、実はレープクーヘンの名前の由来についての正確な由来や意味については未だ分かっていないのだそうです。
レープクーヘンという名前の由来についての一説として「レーベン(Leben=生命)」と「クーヘン(Kuchen)=ケーキ」を組み合わせた「生命のケーキ」という解釈がされていたりもしますが、「リーブム(libum)=パンケーキ、捧げもののケーキ」というラテン語が起源であり「レーベン(Leben=生命)」とは無関係であるとした説もあります。
あの有名童話に登場する家もレープクーヘンだった
誰もが一度はその名を耳にしたことがあるであろう、有名なグリム童話「ヘンゼルとグレーテル」。「ヘンゼルとグレーテル」といえば、主人公である兄妹が森の中で発見した全てがお菓子で出来ている家が有名ですが、実はこの童話の中に出てくるお菓子の家はレープクーヘンで作られているのだそうです。
グリム童話というとドイツのメルヘン集ですが、その収録作品のひとつである「ヘンゼルとグレーテル」にもこうして登場するくらい、レープクーヘンが歴史あるドイツの伝統的なお菓子であることが分かります。
レープクーヘンは「ヘンゼルとグレーテル」という童話を思い起こさせてくれるお菓子ですが、そこからヒントを得たのか、レープクーヘンには家の形をしたものもあるんです。そんな家の形をしたレープクーヘンには別名があり「ホイスヒェン(Häuschen)」または「プフェッファークーヘンハウス(Pfefferkuchenhaus)」などと呼ばれています。
甘さの中にスパイス!レープクーヘンはどんな味?
それでは、気になる「レープクーヘン」の味について見ていきましょう。レープクーヘンはハチミツをたっぷりと使用したお菓子であるためもちろん甘いのですが、東洋由来のスパイスがポイントとして使用されているため、ただ甘いだけではないんです。
レープクーヘンに使用されている東洋由来のスパイスというのは、シナモン、アニス、クローブなどの数種類。ショウガ、ナツメグ、コリアンダー、カルダモンなどが使用される場合もあります。甘さの中に、これらによるスパイシーな味わいがあるのが特徴です。
そのほかにも、オレンジピールやレモンピールなどの柑橘類によりさっぱりとした味わいが加えられたり、クルミやアーモンドなどのナッツ類で香ばしさが加えられたりすることもあります。また、チョコレートなどを使用して甘さをプラスし、風味を加えたレープクーヘンなども人気があるようです。
レープクーヘンの賞味期限はいつまで?
お菓子で気になるのが「賞味期限」。フランク地方の修道院に伝えられた頃、長持ちするということから食糧が不足する時期のための保存食としても貯蔵されていたという「レープクーヘン」。そんなレープクーヘンの賞味期限についても押さえておきましょう。
クッキーのような見た目をしていますが、ケーキ類に属するというレープクーヘン。ケーキ類というと賞味期限が短いようなイメージがあるかと思いますが、レープクーヘンの賞味期限は長いです。基本的に、レープクーヘンの賞味期限は1年以上となっています。
ただ、小さなレープクーヘンがたくさん袋パッケージに入っているものなどに関しては30日などと賞味期限が短いことがあります。賞味期限はよく確認して購入しましょう。
「エリーゼンレープクーヘン」とは高品質の証!
「レープクーヘン」について調べていると、「エリーゼンレープクーヘン」という名前を聞くことがあるかと思います。これは、ブランド名でも種類の名前でもありません。
ドイツでは、レープクーヘンの最低限の品質が「食料品及び日用品の品質に関する法律」という法律によって定められています。その法律で定められた素材のみを使用し、かつアーモンドなどのナッツ類を25パーセント以上使用したレープクーヘンに高品質の証である称号が与えられます。その称号というのが「エリーゼンレープクーヘン」なのです。
ドイツのレープクーヘンを購入する方法
それでは「レープクーヘン」を購入する方法についてご紹介していきます。ドイツのレープクーヘンを購入するためには、主に3通りの方法があります。
その3通りの購入方法とは、ドイツ現地の専門店で購入する方法、日本のヨーロッパ菓子店で購入する方法、ドイツ菓子の輸入通販で購入する方法です。以下では、それぞれの購入方法について詳しくご紹介していきます。
レープクーヘンの購入方法1:ドイツ現地の専門店
本場のレープクーヘンを味わいたいのであれば、やっぱりドイツ現地で購入する方法がベストでしょう。ドイツでおいしいレープクーヘンを探すのなら「レープクーヘン・シュミット(Lebkuchen Schmidt)」が間違いありません。レープクーヘンの専門店で、現地の人々だけでなく遠方からわざわざ訪ねてくる人もいるというファンの多い名店です。
レープクーヘン・シュミットは、600年以上も前に創業されたという歴史と伝統ある老舗です。ニュルンベルク(Nürnberg)にあるのですが、ニュルベルクの街並みが描かれたかわいい缶や箱を使用したお菓子がたくさん並んでおり、お土産としてもぴったりです。
レープクーヘンの購入方法2:東京のオーストリア菓子店
ドイツまで行く機会がない、もっと気軽にレープクーヘンを味わいたいというのであれば、日本にあるヨーロッパ菓子店を利用してみるのがおすすめです。
日本でレープクーヘンを購入するのであれば、東京・赤坂にある「ツッカベッカライ カヤヌマ(Zuckerbäckerei Kayanuma)」というオーストリア菓子店を訪ねてみてください。冬季限定ではありますが、本格的なレープクーヘンを楽しむことができます。
ツッカベッカライ カヤヌマのオーナーシェフは、オーストリア国家公認の日本人マイスター。伝統製法で作られ毎年大好評を得ているレープクーヘンは、生地の上にオリジナルクリームが塗られ、チョコレートがトッピングされたここでしか味わうことができないもの。気になる人はぜひチェックしてみてください。
レープクーヘンの購入方法3:ドイツ菓子の輸入通販
ドイツまで行く機会もなく、東京まで足を運ぶのも難しいという場合には、ドイツ菓子の輸入通販を利用してみるのがおすすめです。
「株式会社ドイツセンター」という、ドイツのお菓子を専門に輸入販売を行なっているサイトがあります。輸入販売なので、本場ドイツのレープクーヘンの味をそのまま楽しむことができるのが魅力。「エリーゼンレープクーヘン」の称号を得た高品質のレープクーヘンも、こちらで購入することが可能となっています。
ただ、やはりレープクーヘンはクリスマスシーズンのお菓子。株式会社ドイツセンターのオンラインサイトでも一年中販売されているわけではないようです。購入を検討している場合には、毎年11月下旬頃を境にこまめにチェックしてみてください。
レープクーヘンを手作りしてみるのもおすすめ
お菓子作りが好きな人は「レープクーヘン」を手作りしてみるのもおすすめです。以下では、レープクーヘンの簡単なレシピをご紹介します。クリスマスシーズンのお菓子として、機会があればぜひチャレンジしてみてください。
まずは、レープクーヘンの材料について。薄力粉250グラム、ベーキングパウダー小さじ2分の1、シナモンやジンジャーなどのスパイスを適量、ハチミツ150グラム、砂糖60グラム、バター30グラムを用意しましょう。この材料で50枚ほど焼くことができます。
続いて、作り方です。まず、薄力粉、ベーキングパウダー、各スパイスをまとめてふるいにかけておきます。次にハチミツ、砂糖、バターを湯せんにかけ、しっかりと溶けたところで最初にふるっておいたものを数回に分けて加え、混ぜていきます。ムラなく混ぜたら、あとはラップをかけて一晩寝かせてあげましょう。
そして翌日、3ミリから5ミリ程度の薄さになるように生地を伸ばし、お好みの型に抜いていきます。あとは160度に熱したオーブンで10分ほど焼くだけ。オーブンから取り出した直後は柔らかく形が崩れやすいので、注意しながらしっかりと冷まして完成です。
ドイツ現地で食べられているような本格的なものを作ろうとなると、また材料や手順が変わってくるかとは思いますが、このようなレシピであれば日本でも簡単に材料が手に入る上、比較的簡単に作ることができるのでおすすめです。
レープクーヘンを手作りした場合の賞味期限は、3週間から4週間ほどとなります。グリム童話「ヘンゼルとグレーテル」のようにお菓子の家を作ってみたり、平べったく薄いものを作り文字を書いてデコレーションしてみたり、いろんな楽しみ方をしてみてください。
ドイツの伝統的なお菓子「レープクーヘン」を味わおう
いかがでしたか?クリスマスに飾るお菓子として古くから親しまれてきたドイツの伝統的なお菓子「レープクーヘン」。歴史や名前の由来、味、賞味期限、購入方法などをご紹介しました。甘さの中にスパイスが効いた、クッキーのようなケーキ類のお菓子。独特な味わいですが、不思議とクセになってしまいます。機会があればぜひ食べてみてください。
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