根津美術館は庭園や建築が美しくて魅力的!アクセスや周辺ランチも!

根津美術館は東京・南青山にある東アジアや日本の古美術を中心に展示をしている美術館です。国宝級の美術品も多く、また緑豊かな庭園は都会の中のオアシスとして親しまれています。根津美術館にはカフェがあり、おしゃれなランチもおすすめです。

根津美術館は庭園や建築が美しくて魅力的!アクセスや周辺ランチも!のイメージ

目次

  1. 1南青山にある根津美術館とは?
  2. 2根津美術館でじっくり鑑賞したい建築美
  3. 3根津美術館で人気がある国宝の展示作品
  4. 4根津美術館でじっくり鑑賞したい重要文化財の展示作品
  5. 5根津美術館にある雅趣に富んだ日本庭園
  6. 6ランチが楽しめる根津美術館の「NEZU CAFE」
  7. 7根津美術館のミュージアムショップでお土産を見つけよう
  8. 8根津美術館の基本情報・アクセス情報
  9. 9根津美術館で閑雅なひと時を過ごそう

南青山にある根津美術館とは?

根津美術館は東京都港区の南青山にある美術館です。都内とは思えないほど静かで緑豊かな庭園が広がり、都会の中のオアシスとして親しまれています。燕子花(カキツバタ)図などの国宝や重要文化財など、貴重な美術品を多く所蔵しており、ゆっくりと鑑賞するのにぴったりの観光名所です。

また館内のNEZU CAFEでは、美しい庭園を眺めながら優雅なひと時を過ごすことができ、南青山の人気ランチスポットの1つとなっています。

実業家として名を馳せた初代・根津嘉一郎の美術コレクションを展示する施設

南青山の根津美術館は、東武鉄道の初代社長を務め、その後も数々の鉄道会社の経営に関わり「鉄道王」と呼ばれた実業家の根津嘉一氏の美術コレクションをもとに設立されました。根津氏のコレクションは東アジアの古美術を中心に貴重なものが多く含まれ、第二次大戦以前の1941年に根津氏の邸宅跡に作られました。

残念なことに戦災で茶室や展示室など多くの建築物が焼失してしまいましたが、戦後、本館が再建され、1991年には創立50周年を記念して増改築が行われました。さらに2006年から2009年にかけて美術館を一時閉館し、庭園を含め再整備されました。

現在、美術館には燕子花(カキツバタ)図など国宝7点、重要文化財87点、重要美術品94点の他、古美術品が約7400点がコレクションとして所蔵されています。内容は絵画や彫刻の他、陶磁・漆工・書蹟・染織など多岐にわたります。

根津美術館でじっくり鑑賞したい建築美

地下鉄表参道駅から南青山の根津美術館に向って歩くと、美しい竹の生垣に囲まれた建築物が見えます。根津美術館は地上2階、地下1階の大きな建築物で、日本家屋を思わせる屋根とモダンなデザインの外装が特徴です。

この美術館の建物は、日本を代表する建築家・隈研吾氏によって2009年に建築されたものです。和のセンスを取り入れた美しい建築物として、世界的にも注目を浴びています。

竹をふんだんに使った風情ある建築設計

南青山の根津美術館は竹垣など、竹をふんだんに使った日本的な建築設計となっています。正門から入ると、美術館の建築物に沿って竹の廊下が続き、回り込んだところに展示棟の入口が現れます。

通常、美術館というと美術品を保護するために、外からの光があまり入らないよう設計されているのですが、こちらの建築はロビーが一面ガラス張りになっていて、自然光が入る温かみのあるデザインとなっています。

美しい庭園と美術館が一体になっているような感覚が味わえるように建築されていて、風情ある建築設計として人気があります。

根津美術館で人気がある国宝の展示作品

南青山の根津美術館のロビーに入ると、窓に沿うように10体の仏像が展示されています。エントランスホールは常設展示を行なっているエリアで、写真を撮影することもできます。3世紀頃のガンダーラ仏をはじめ、主に中国の仏像が展示されていて、穏やかな表情を見ることができます。

根津美術館には6つの展示室があります。エントランスホールの他、展示室3・4が常設展示となり、それ以外は企画展や季節ごとに異なる展示を行っています。

根津美術館のコレクションは膨大で、テーマごとに1年に7回展覧会を行い、コレクションの入れ替えを行っています。1回の展覧会の期間は4~6週間です。それでは、コレクションの中から、燕子花(カキツバタ)図など有名な国宝を見てみましょう。

燕子花(カキツバタ)図

燕子花(カキツバタ)図は江戸時代の18世紀に尾形光琳によって描かれた屏風図です。燕子花(カキツバタ)図は国宝に指定されている、日本の絵画を代表する作品です。燕子花(カキツバタ)図は総金地にカキツバタの花の群れがジグザグ状にリズミカルに描かれているもので、当時としては画期的な構図として注目されました。

左のカキツバタは根元をあまり見せず近景として描かかれ、右のカキツバタは遠景として、大胆な構図で描かれています。顔料の特性をいかし、カキツバタの花弁を生き生きと表現しており、一度見たら忘れられない印象的な作品です。

那智瀧図

燕子花(カキツバタ)図と並ぶ根津美術館の人気作品は、那智瀧図(なちのたきず)です。鎌倉時代に描かれた垂迹画(すいじゃくが)の名品で、国宝に指定されています。熊野三所権現のひとつ、飛瀧権現(ひろうごんげん)を表現しています。墨と金泥で岩壁を表し、神体である滝のみを描いた有名な作品です。

鶉図

鶉図は中国・南宋時代の12~13世紀に李安忠によって描かれたと伝えられる作品です。1羽の鶉が歩む姿を描いた作品で、こちらも国宝に指定されています。鶉の躍動感が感じられる作品で、宋代花鳥画の名品とされています。足利家に所蔵されている鶉を描いた作品と対を成していた作品と考えられています。

布袋蔣摩訶問答図

南青山の根津美術館に所蔵されている布袋蔣摩訶問答図は、中国・元時代の14世紀、禅僧・因陀羅によって描かれた水墨画です。布袋という禅僧と俗人の対話の場面を描いています。人物の表情のとらえ方が絶妙で、国宝に指定されています。特におおらかな布袋の顔は味わい深く、人気がある作品となっています。

根津美術館でじっくり鑑賞したい重要文化財の展示作品

南青山の根津美術館には87点の重要文化財が所蔵されています。日本だけではなく、東アジアから伝わった貴重な作品も多く、じっくりと鑑賞したい美術品ばかりです。ここでは根津美術館の貴重な所蔵品から厳選して人気の美術品をいくつか紹介しましょう。歴史を感じさせる美術品ばかりなので、ゆっくりと鑑賞してください。

阿弥陀如来坐像

南青山の根津美術館所蔵の阿弥陀如来坐像は、朝鮮・高麗時代の1306年に描かれた作品です。法衣や袈裟の文様が色鮮やかに描かれえていて、高麗仏画の特徴をよく表しています。高麗仏画の宮廷様式の代表作とされ、重要文化財に指定されています。根津美術館でも人気のある作品の1つです。

十一面観音立像龕

十一面観音立像龕は中国・唐時代の7世紀に作られた彫刻で、唐の都長安にあった花塔寺にあった仏像の1つとされています。流れるような衣の文様や均整のとれた体軀などが特徴で、美しい作品として人気があります。後の当時の日本の仏像の手本となった彫刻で、重要文化財に指定されています。

金銅応量器

金銅応量器は奈良時代の8世紀にろくろによって作られた鉢の1つで、重要文化財に指定されています。僧侶が常に携帯し、仏への供養の食器として用いられたものです。大型で引き締まった形が特徴で、奈良・東大寺にも同様の鉢が伝わっています。こちらも根津美術館の人気の作品の1つです。

肩衝茶入 銘 松屋

中国・南宋~元時代の13~14世紀にかけて作られた肩衝茶入で、重要文化財に指定されています。肩衝茶入としてはやや小さく、かえって風格のある作りとなっています。もとは松本珠報(しゅほう)が所有していたもので、松屋三名物のひとつに数えられています。後に島津家に渡り、根津美術館のコレクションの1つに加えられました。

根津美術館にある雅趣に富んだ日本庭園

南青山の根津美術館は所蔵品も見ごたえがありますが、美しい庭園も見逃せません。庭園の広さは1.7万平方メートルもあり、都会にいるこことを忘れてしまいそうです。茶人でもあった根津嘉一氏は、「茶室の露地」をテーマに庭園に狭く曲がりくねった小路を作り、角を曲がるたびに異なった美しい庭園の景観が楽しめるようになっています。

都会の一等地とは思えない静寂に満たされた贅沢な空間

庭園には木々が生い茂り、至るところに石仏や石塔が置かれています。庭園には根津美術館八景と呼ばれる、8つの絶景スポットがあります。写真撮影をすることができるので、庭園を散策しながら8つのスポットを探してみてはいかがでしょうか。菅原道真公を祀る小さな祠もあり、都会とは思えないほど静かな空間が楽しめます。

ランチが楽しめる根津美術館の「NEZU CAFE」

南青山の根津美術館内にあるNEZU CAFE(ネヅカフェ)は全面ガラス張りで、店内から美しい庭園を眺めながらランチやティータイムが楽しめます。中でも窓ぎわに置かれたカウンター席は人気で、一人でゆっくりとランチや飲み物を楽しむ人の姿が多く見られます。

NEZU CAFEの利用時間は根津美術館の開園時間と同じです。オリジナルブレンドのコーヒーやランチにおすすめのサンドイッチ、季節限定の抹茶とお菓子のセットなどが人気です。

おすすめのランチメニュー(1)

根津美術館のNEZU CAFEの人気ランチメニューの1つ、「ミートパイ&サラダ」は、ボリュームもたっぷりあり、ランチにぴったりのメニューです。

サクサクとしたパイ生地とスパイスが効いた自家製ミートの組み合わせが絶妙で、サラダも付いて800円と、リーズナブルなお値段でいただくことができます。コーヒーとの相性も抜群で、軽食にもおすすめです。

おすすめのランチメニュー(2)

「ミートパイ&サラダ」よりもう少ししっかりとランチを取りたい時におすすめなのが、「本日のハンバーグ」です。牛肉100%のハンバーグの回りには色鮮やかな旬の野菜が盛り付けられていて、見た目にも美しいランチメニューです。会期ごとにソースや野菜が異なるそうです。1350円とリーズナブルなお値段でランチがいただけます。

おすすめのランチメニュー(3)

根津美術館のNEZU CAFEでは、B.L.Tサンドイッチもランチにおすすめです。ふわふわのパンに厚めのベーコン、トマトやレタスなどがサンドされています。サラダも付いてボリュームたっぷりです。お値段は1000円です。

その他、ランチには本日のパスタ、ニース風サラダ(パン付)、スープセットなどのメニューがあります。デザートには春限定の桜と抹茶のパルフェなどが人気です。

根津美術館のミュージアムショップでお土産を見つけよう

根津美術館を訪れたら、ミュージアムショップにも立ち寄ってみましょう。ミュージアムショップには展覧会目録や書籍をはじめ、所蔵作品のポストカード、ステーショナリー、食器、傘、バッグなど様々なオリジナルグッズが販売されています。

お土産には根津美術館の庭園や作品をモチーフにしたクリアファイルやマスキングテープも人気があります。特に2018年発行の「青山緑水-根津美術館の四季」は、写真家・堀裕二氏の撮りおろし写真集で、和歌が1首ずつ添えられている美しい本です。自分へのお土産にもおすすめです。

根津美術館の基本情報・アクセス情報

それでは、南青山の根津美術館を訪れる際に知っておきたい基本情報とアクセスを紹介しましょう。ここでは根津美術館の開館時間、入館料金、休館日などを紹介します。根津美術館は表参道駅や渋谷からもアクセスしやすい場所にあるので、美術館を訪れた後にランチやショッピングを楽しむのもおすすめです。

基本情報

南青山の根津美術館の開館時間は10時から17時(入館は16時30分まで)で、休館日は月曜日・展示替期間・年末年です。月曜日が祝日の場合は翌火曜日が休館日となります。

根津美術館の入館料は特別展・一般1300円、高校生以上の学生1100円です。企画展は一般1100円、高校生以上の学生800円です。特別展・企画展とも小中学生は無料です。また20名以上の団体割引、障害者割引があります。

住所 東京都港区南青山6-5-1
電話番号 03-3400-2436

電車でのアクセス方法

南青山の根津美術館に電車でアクセスする場合、最寄駅は地下鉄銀座線・千代田線・半蔵門線の表参道駅となります。A5出口が最も近いのですが階段のみとなっているので、エレベーターやエスカレーターを利用したい時はB4出口・B3出口がおすすめです。表参道駅からは案内板に従って歩き、約10分で着きます。

バスでのアクセス方法

南青山の根津美術館にバスでアクセスする場合、最寄バス停は南青山6丁目になります。渋谷駅から都バス渋88系統新橋駅前行きを利用します。バス停からは案内板に従って徒歩5分です。また港区コミュニティバス「ちぃばす」の青山ルートを利用しアクセスすることもできます。青山ルートは六本木ヒルズから赤坂見附駅まで運行されています。

車でのアクセス方法と駐車場

根津美術館には無料で利用できる駐車場があるので、車でアクセスする際に利用するといいでしょう。車でのアクセスは、首都高速道路・高樹町から約10分です。駐車場の収容台数は9台で、うち1台が身体障害者優先駐車場となっています。

根津美術館の駐車場が満車の場合は、根津美術館のすぐそばにあるタイムズ南青山第41を利用するといいでしょう。こちらは7時から19時まで30分400円、19時から7時まで30分100円で利用できます。7時から19時の最大料金は3800円です。収容台数は5台です。

根津美術館で閑雅なひと時を過ごそう

南青山の根津美術館の見どころを紹介しました。有名な尾形光琳作の燕子花(カキツバタ)図は、4月から5月にかけて庭園のカキツバタが見ごろの時期のみ一般公開されます。見逃さないようにしてください。その他にも根津美術館には美しい作品がたくさん収められています。庭園やカフェとともにゆっくりと鑑賞して楽しんでください。

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この記事のライター
Momoko

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