「角食」と「山食」の違いとは?知っておきたい食パンの種類を徹底解説!

日本でもっともポピュラーなパンとして親しまれている食パンは、大きく分けて2種類あることをご存じでしょうか。一つを「角食」、もう一つを「山食」と呼びます。似ているようで微妙に異なる「角食」と「山食」の違いを、ここでは詳しく紹介します。

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目次

  1. 1角食も山食もどちらも日本で人気の食パン
  2. 2「角食」と「山食」の起源
  3. 3「食パン」の由来
  4. 4角食パンの作り方
  5. 5「角食」と「山食」の味の違い
  6. 6「角食」呼び方は北海道で浸透した?
  7. 7用途に合わせておすすめの食パンを選ぼう

角食も山食もどちらも日本で人気の食パン

パンはお米や麺類に並ぶ人気の炭水化物として、日本でもすっかりおなじみの食材です。通常何気なく食べている人も多いであろうパンですが、パンにはさまざまな種類があることをご存じでしょうか。

食通の人やパン好きの人であれば、私たちが日常的に「食パン」と呼んでいるパンには大きく分けて2種類あることを知っているかもしれません。その2種類とは「角食」と「山食」です。角食は「かくしょく」と読み、山食は「やましょく」と読みます。

ほとんど同じにも見える両者ですが、食感や味に微妙な違いがあります。また料理との相性にも違いがみられますので、パンにこだわりのある人は角食か山食かにこだわることがおすすめです。

角食と山食の違いを詳しく解説

今回は似ているようで違う、角食と山食の食パンの起源やそれぞれのパンの作り方、味わいの違いや食感の違いを中心に、角食と山食のパンを徹底調査します。

「毎日食べる食パンだからこそちょっとした違いについて知っておきたい」「とにかく食パンが好き」「食パンをもっと日常に取り入れたい」という人は最後までチェックしてみてはいかがでしょうか。

「角食」と「山食」の起源

そもそも角食と山食の起源はどこにあるのでしょうか。ここでは角食と山食の起源について見てきます。角食、つまり角型食パンの起源はアメリカにあると言われています。反対に山食の起源についてはイギリスにあると言われており、どちらも誕生した経緯が違います。

それぞれの誕生経緯はもちろん、日本でどのようにして角食(角型食パン)や山食(山型食パン)と呼ばれるようになったのかについてもチェックしましょう。

角食(角型食パン)の起源

日本で角食(角型食パン)と呼ばれる食パンの起源は、アメリカにあると言われています。日本人にも馴染みのある角食(角型食パン)は、別名「プルマンブレッド」と呼ばれていることをご存じでしょうか。

プルマンブレッドとはアメリカにある鉄道列車や寝台列車の製造を行う「プルマン社」の社名が由来とされています。19世紀後半にプルマン社の製造した食堂車ではサンドイッチ用のパンを焼いていました。

食堂車はプルマンカーの名称で親しまれ、次第にプルマンカーの形状に似た食パンのことをプルマンブレッドと呼ぶようになり、現在に至ると言います。

諸説ありますが、プルマンブレッドの由来はプルマン社の製造していたプルマンカーに似た形をしたパンであるという説が有力であり、現在日本の食卓でお馴染みの角食(角型食パン)の起源とされています。

ではなぜアメリカで誕生したプルマンブレッドが、日本で角食(角型食パン)と呼ばれるに至ったのでしょうか。これにも諸説ありますが、日本でプルマンブレッドから角食(角型食パン)という名称が浸透したきっかけは北海道にあるのではないかと言われています。

どのようにしてプルマンブレッドから角食(角型食パン)へと名称を変えていったのかという説については、今回の最後に登場します。興味のある人は最後までチェックしてみてはいかがでしょうか。

山食(山型食パン)の起源

角食の由来は単純明快でしたが、山食(山型食パン)の起源はやや複雑となっているようです。山食(山型食パン)は別名「イギリスパン」と呼ばれています。

イギリスではブリキの型に入れてパンを焼くことから山食(山型食パン)をティンブレッドと呼んだり、焼き上がりの色で食パンの名称に違いが生まれることが特徴です。

ブラウンブレッドやホワイトブレッドなど生地の色によって名称が異なるとされているため、同じ山食(山型食パン)でもさまざまな名称が存在するのが現状のようです。

ではなぜ、イギリスで誕生した総称イギリスパンが日本で山食(山型食パン)と呼ばれるようになったのでしょうか。諸説ありますが、日本では単純にイギリスパンの形状が山型であることから山食(山型食パン)と呼ぶようになったようです。

日本でもっともポピュラーな食パンの形状と言えば角食(角型食パン)です。その角食(角型食パン)と差別化するために便宜上、角食(角型食パン)と呼ぶ食パンに対し、イギリスパンを山食(山型食パン)と呼ぶようになったとされています。

「食パン」の由来

食パンは日本でもっとも馴染みのあるパンの一種であることは言うまでもありませんが、ではなぜ角食や山食を日本では「食パン」と呼ぶようになったのでしょうか。

パンがまだ日本で馴染みのなかった時代、パンには2種類の役割があったことをご存じでしょうか。一つは「食べる用のパン」としての役割、もう一つはデッサンなどで使う「消しゴム替わりのパン」としての役割です。

パンが日本に伝わったのは文久2年ごろと言われています。文久2年の日本は現在のように、コーヒーや牛乳といったパンに欠かせない飲み物がありませんでした。水分の少ないパンをそのままパン食べるため、なかなか日本の食文化に浸透しなかったと言います。

パンそのものの技術も現在のように発展していなかったことあり、日本人の口には合わないとされていたパンですが、給食でパンが登場する頃には技術の発展もあり徐々に受け入れられるようになりました。

パンが食卓に浸透するにあたり、消しゴム替わりのパンと差別化を図るため食べる用のパンを「食パン」と呼ぶようになったと言います。食パンが給食に登場するようになったのは大量生産に向いていたことも大きな要因です。

特にプルマンカーで焼かれていたという角食は、型に入れてからフタをして焼き上げるため水分が飛びません。生地に水分を残したままふっくらもっちりと焼き上がるため、当時のパンの弱点とされていたパサついた食感を克服しています。

日本でもっとも馴染みがあるのが食パンである理由もここにあると言われています。山食とは違い角食はパン生地に形状が一定のため、密度や美味しさも安定しています。

形状が一定であるため大量生産に向いていることも、これほど日本で食パンが浸透した理由であるとされています。角食や山食、食パンなどの名称の由来は諸説ありますが、以上のような説が有力です。

角食パンの作り方

日本でもっとも人気の高いパンの一つは食パンであり、その食パンは一般的に角食を指します。ここでは日本で根強い人気を持つ角食パンの作り方についてチェックします。

角食パンの作り方は、さきほど紹介したプルマン社の伝統的な作り方が現在でも採用されていることが多いとされています。角食、山食ともに型にパン生地を流し込むところまでは同じですが、違いはフタをするかどうかです。

角食ではフタをすることによって水分を逃がしません。一方、山食はあえてフタをしないことで水分を飛ばし、さっくりとした食感に仕上げることがポイントです。

フタをしないで焼き上げる山食はパン生地が膨張するため山型の形状になり、フタをして焼き上げる角食はパン生地が膨張しないため、型とフタの形状のままパンが仕上がります。

完成後の見た目が違うだけでなく、当然食感も違う角食パンと山食パンは、パンに添える具材や食べ方の違いで使い分けるのがポイントと言えるでしょう。

「角食」と「山食」の味の違い

ここまでで角食と山食の起源や食パンの名称、日本でもっともメジャーな角食の作り方などを中心に紹介してきました。ここからは肝心の、パンの味や食感の違いについてもう少し詳しく見ていきましょう。

日本でもっとも人気のパンの一つである食パン、つまり角食はご存じのように甘いふわふわとした食感が持ち味です。そのまま食べるのがおすすめなだけでなく、ジャムやタマゴ、ベーコンなど幅広い食材との相性が良いことも人気の要因と言えるでしょう。

反対に山食は角食より塩味が効いていることがあり、さっくりとした食感やパリパリ食感が楽しめることが一般的です。

飲み物がより一層美味しく感じられるのも山食の人気の秘密と言えるのではないでしょうか。どちらも人気の角食と山食のおすすめの食べ方についても掘り下げて紹介します。

角食は甘くてふわふわ食感

日本で「食パン」として浸透している角食の特徴は、フワフワの食感とほのかに感じる甘みにあります。

角食はその食感を残した食べ方を楽しむのが一般的とされていますが、サンドイッチやホットサンドなどにしても美味しいため、「万能型のパン」と言うことができるかも知れません。

言うまでもなくジャムやはちみつ、メープルシロップなどの甘い味付けにしても、トマトやタマゴ、ハムやレタスなどの塩気のある味付けにしても安心しておすすめできるのが角食です。

手間をかけなくてもある程度美味しく食べられる角食は、万能型のパンと呼ぶにふさわしい存在です。パン生地に水分を残したまま仕上げるため、そのまま食べても美味しく感じるのも角食の大きな特徴と言っていいでしょう。

近年人気の「高級食パン」も角食の製法で作られていることが多く、焼かずにそのまま食べても絶品と感じられる高級食パンも存在します。アイディア次第でご飯や麺類と肩を並べる角食は、もっとも好きな炭水化物であるという人も多いのではないでしょうか。

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山食は塩味でパリパリ食感

先ほど紹介したように、山食はイギリス発祥のパンの一種です。山食の由来とされるイギリスパンやティンブレッド、ブラウンブレッドはそのまま食べるのではなく具材を挟んで食べるのがおすすめです。

ふわふわの食感を残して楽しむというより、薄切りのトーストにして味わうのが人気の食べ方です。またサンドイッチとの相性が特に良くおすすめであり、根強い人気があります。

パリパリ食感でごくわずかな塩気が持ち味のイギリスパンは、食材の持つ香ばしさを引き出すような食べ方がおすすめです。角食に比べて水分が少ない山食を食べる際、コーヒーや牛乳、スープなど飲み物はある意味必須アイテムかもしれません。

山食を食べる際はお好みの飲み物を用意して、独特のパリパリ食感を思う存分味わいましょう。手間をかければかけるほど美味しくなるのが山食の特徴と言えるかもしれません。

真のパン好きであればそのまま味わうのもおすすめの山食ですが、以上がもっともおすすめで一般的な山食の楽しみ方です。

「角食」呼び方は北海道で浸透した?

最後に、日本でもっとも浸透している角食に関する興味深い情報を紹介します。日本では多くの場所で角食を食パンと呼んでいますが、一部の地域では未だに角食・山食を呼び分けていると言います。

一部の調査では兵庫県と北海道で角食と山食を現在でも呼び分けているということです。角食と山食を呼び分けているのは全国平均10パーセントほどとされるなか、兵庫県は50パーセントほどの人が、北海道では75パーセントほどの人が角食・山食の名称を使い分けています。

ちなみに角食という言葉を「知っている」と答えた人を含めると、北海道は全国トップの90パーセント以上という結果です。ではなぜ北海道では角食を食パンとは呼ばず、角食・山食と呼び分けているのでしょうか。

角食・山食の使い分けを大人から子供まで知っている北海道民は、北海道や青森で展開する人気の製パン会社の影響を受けて使い分けているのではないかという説があります。食パン業界では角食・山食の呼び名を使い分けることは一般的です。

北海道で人気の製パン会社の呼び方に影響され、北海道では現在でも使い分けているとされていますが決定的な根拠はなく、詳細は不明とされています。根拠が不明なまま90パーセント上の人が角食の名称を知っているというのは不思議な話ではないでしょうか。

ちなみに美味しいパンに徹底したこだわりを持つと言われる関西地方で、一際パンへの愛情が強いと言われる兵庫県民が、角食・山食を使い分けている理由についても同様に不明とされています。

全国平均10パーセントと言われるこれらの名称の使い分けを、これほどまで高い割合で使い分ける北海道と兵庫県は、角食・山食の名称が誕生したこととも繋がりがあるのかもしれません。

用途に合わせておすすめの食パンを選ぼう

日本でもっともポピュラーなパンと言われる食パンは、各食を指します。角食は甘い味付けでも塩気のある味付けでも安心しておすすめできるお馴染みの味です。ふわふわした食感と自然な甘みで、そのまま食べても美味しく感じられることも角食の魅力です。

山食はイギリス発祥のパンであり、パリパリとした食感が特徴です。少し手を加えるとグッと美味しくなる種類のパンであり、飲み物と一緒に味わうのがおすすめの食べ方と言えるでしょう。

どちらも方にパン生地を流し込むところまで基本的な製法は同じですが、フタをするかしないかで形状・味・食感が大きく異なります。用途に合わせて食パンを選び、普段の食事をより楽しみましょう。

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