2021年11月27日公開
2021年11月27日更新
石の宝殿(高砂市)の謎を調査!水に浮く巨石の見所やアクセス方法も!
兵庫県高砂市にある「石の宝殿」は日本三奇の一つに数えられるほどの謎に満ちた場所として、またパワースポットとして知られています。この石の宝殿はどのようなもので、どうしてできたのでしょうか。石の宝殿の謎やアクセス方法などについて紹介します。

目次
兵庫県のパワースポット石の宝殿をご案内
世界にはさまざま謎や神秘と呼ばれる場所があり、パワースポットとして信仰を集める場所も少なくありません。
そんな謎があふれた場所として日本で有名なところの一つが「石の宝殿」です。石の宝殿と呼ばれる場所はいくつかありますが、その中でも最も有名な高砂市のものについて、その内容やアクセス方、駐車場などについて紹介します。
石の宝殿とは
ところで「石の宝殿」とはどのようなものなのでしょうか。石の宝殿というのは文字の通り、石でできた遺跡などにつけられた名前です。固有名詞というよりは、一般的に石でできた遺跡のようなところにつけられた名前という理解が正しいでしょう。
石の宝殿と呼ばれる場合、その遺跡は自然の石によってできたものではなく、「人工物」であるということが多いです。要するに、古い昔の人間が何らかの事情で石を集めて形作ったものということであり、しかもそれでありながら人間技には見えないほどの不思議な景色になっているものを指すことが多いのです。
兵庫県高砂市にある「石の宝殿」もまた、とても謎めいた姿をした石の建造物です。そのために高砂の石の宝殿は特にパワースポットとしての人気が高く、多くの方が訪れるスポットとなっているのです。
有名な石の宝殿
さて、今述べたように、「石の宝殿」というのは固有名詞というより、一般的に石により作られた人工物の事を指すと述べました。実は日本の中に石の宝殿と呼ばれる場所は5ヶ所あり、そのうちの1つは大阪ですが、残りの4つは兵庫県にあるのです。
その5つのうち、よく知られているもの3ヶ所について、それぞれの特徴や見どころを簡単に紹介しておきましょう。これらの場所もまた、パワースポットとして期待できそうです。
石宝殿古墳
大阪に1ヶ所ある「石の宝殿」は大阪府寝屋川市にあります。打上神社(高良神社)の裏手にあり、7世紀半ばごろ、つまり古墳時代末期の古墳とされていて、既に発掘調査なども行われており、国史跡に指定されています。
1774年にこの場所から金銅製壺が出たと言われ、また1801年の文献にはこの古墳の存在が登場します。周辺にあるものよりも時期が遅く、周辺の古墳が作られた後に単独で作られたものと考えられています。
なおこの古墳には横口式石槨が見つかっていますが、これは北河内ではここにしかなく、しかも花崗岩の巨石をくりぬいて作るという珍しいタイプとされています。その点で古墳として歴史的価値を持つ遺跡に位置付けられています。
六甲山の石宝殿
六甲山の山頂から東に少し下がったところにある六甲山神社には、「石の宝殿」と呼ばれる石宝殿があります。この石宝殿は1613年、この南麓に位置している越木岩神社の氏子たちが建設したことが判明しています。
こちらの石の宝殿は確実に人の手によって作られていることがわかっていますが、もともとこの地は周辺の川の分水嶺にあって、雨乞いの場としてパワースポットになっていたと言われています。現在でも水不足の折に祈祷をささげるとのことです。
石の宝殿があるのは高砂市の生石神社
このように、石の宝殿と言われる所でも、古墳だったり、昔の氏子たちが作ったということがわかっていたりする場所がある一方、なぜこのようなものができたのかが謎とされるところもあります。それが兵庫県高砂市にある石の宝殿です。
この石の宝殿は高砂市の「生石神社」(おうしこじんじゃ)のご神体として祀られていて、2014年に周辺の遺跡などと共に一括で国の史跡に指定されました。凝灰岩の岩山の中腹を削って作られています。
生石神社とは
ではこの「石の宝殿」がある生石神社とは、そもそもとのような神社なのでしょうか。まずは生石神社がどのような神社であるのか、また石の宝殿はどのような由緒を持つものなのかということから見ていきましょう。
この生石神社がある周辺は、「竜山石採掘遺跡」という遺跡となっており、古くから竜山石(凝灰岩)の採掘現場となっていたところです。石の宝殿も岩山をくりぬき、そのくぼ地に置かれたような形になっていて、周辺にも削られた山肌が露出した部分が見られます。
このような位置関係と生石神社にはなにか関係があるのでしょうか。まずは生石神社の由緒と、石の宝殿が歴史上登場する文献などについて紹介していきます。
生石神社の由緒
生石神社の由緒について伝わっているのは、崇神天皇の時代、国内に疫病が流行した時に、石の宝殿に神が現れ、自分を祀るように述べたことから、現在地に神社を作ったというものです。
このことからわかるように生石神社はかなり古い由緒を持つ神社なのですが、927年にまとめられた「延喜式神名帳」などには出てきておらず、「播磨国神名帳」の「生石大神」が初見と言われています。また「峯相記」という書物には「天人が石で社を作ろうとした」というエピソードが出てきます。
これらの文献から、生石神社にある石の宝殿は生石神社ができる前からこの地にあり、「天人」、つまり人ではない神などにより作られたものであると言い伝えられていたことがわかります。
石の宝殿の初見は?
一方、石の宝殿そのものが文献に出てくる記録によると、「播磨国風土記」という8世紀初めの文献に「大石」というものがあり、聖徳太子の時代に物部守屋により作られたという記録が見られます。
しかし物部守屋は587年に亡くなっていることがわかっており、このころ聖徳太子はまだ13歳ほど、摂政の地位に就くのは593年であり、時代にややずれが見られると言われています。ただいずれにしても、石の宝殿そのものは6世紀から7世紀にはあったというのが、8世紀段階での理解だったことがわかります。
こちらでは物部守屋という「人間」により石の宝殿が作られたことになっており、いずれにしても石の宝殿がどのようにして作られていたかは当時から謎だったことがうかがえるのです。

石の宝殿の見どころ
さて、このように謎がたくさん詰まっていそうな「石の宝殿」ですが、次にその見どころやおすすめのポイントなどについて紹介していきましょう。石の宝殿は生石神社のご神体と述べましたが、いったいどのような形になっているのでしょうか。また見ることはできるのでしょうか。
そこで、具体的に石の宝殿について、その大きさや参拝する場合のルールなどを紹介します。石の宝殿は実際に目で見ることができるので、ぜひ生石神社に行ったら参拝もしてみましょう。
池の上にある謎の浮石
生石神社は小高い山の上にあり、麓の鳥居から石段を登っていくことになります。石段を登っていき境内に入ると、その正面に石の宝殿への入り口があるのでこれをくぐると、目の前に大きな石の板が立っているのに気づくでしょう。これが「石の宝殿」です。
この石の宝殿なのですが、石の下に水がたまったところがあり、その池の中から浮いているように見えます。そのため「浮石」とも呼ばれます。実際には底の部分が岩盤につながった状態になっているので、浮いているわけではありません。
表面は少し変色したようなところもあるのですが、これは社殿の火事の際に焼けたためにこの色になったと言われます。周囲は入口の部分以外の三方を岸壁で取り囲まれています。
実は先ほど「天人が石で社を作ろうとした」という伝説があると述べましたが、この伝説には続きがあります。この岩を起こそうとしたのだが、夜明けまでにできなかったとされているのです。つまりこの岩を起こすと、石造りの宮殿になるということなのです。
この岩を起こすことができなかった理由は、土着神の反乱によるという説もあり、神様がここに宿り「永劫に国を鎮めん」と言及したとも言われます。いずれにしても巨大な石が目の前に立ちはだかったような形になっているのです。
浮石の形や大きさ
この石の宮殿の石のサイズですが、縦約4.7メートル、横約6.4メートル、高さ約5.5メートルあり、重さは推定ですが約500トンあると言われています。表面を見た限りでは直方体ですが、背面には約1.8メートルの三角の突起があります。
この突起の部分が家の屋根のように見えることから、これが上部であり、現在の正面を底部にして起こすと、家のような形になると言われます。このことから、先ほど述べた「宮殿になるはずだった」ということがつながります。
また、岩の周囲には幅約1.6メートル、深さ約30センチの溝が掘られていて、これが先ほど述べた池の部分になります。この溝の部分に水がたまって池のような形に見えるのです。この池の水は枯れることがなく、水位は海の潮位に連動すると言われます。
日本三奇の一つ
このように高砂市にある「石の宝殿」は、形といい大きさと言い、人の手が加わっていることは推測されるものの、いったいなぜ作られたのかわからない、謎に包まれた建造物の一つです。そのことから、この石の宝殿は「日本三奇」の一つに数えられています。
日本三奇というのは日本の謎の建造物ということで、他には宮城県の塩竃神社にある塩竃、鹿児島県の霧島神宮にある天逆鉾が挙げられます。塩竃は水が枯れることがない、また変色すると何かが起こると言われるなど、いずれも謎が多いと言われるものが挙げられています。
参拝方法
さて、この石の宝殿ですが、その謎めいた姿からパワースポットとして近年人気が高まっており、パワースポット巡りの方などが多く訪れ、参拝をしています。石の宝殿には参拝の方法があるので、パワースポット巡りに行く前にチェックをおすすめします。
その参拝方法ですが、まず割拝殿に行き、ご祭神の少毘古那命、大穴牟遅命をこの順で参拝します。順番としては右から左となります。参拝が済んだら石の宝殿を左回りに回ります。石の宝殿そのものはご神体なので触らないほうがいいのですが、どうしてもという場合は背面の突起を過ぎ、角に触れましょう。突起物は頭なので触ってはいけません。
また、この場所はパワースポットということで、パワースポットの力を得たいという方は脇にご神体の分岩「霊岩」があります。これを全身の力を込めて押し、その後体の弱い部分を撫でるとご利益があると言われます。

石の宝殿が作られた目的は不明
さて、このようにパワースポットとして近年人気が高まっている石の宝殿ですが、ここまで述べてきたように、いったいいつ、だれが、なぜこのような岩の建造物を作ったのかという点に関しては、今でも謎のままです。
石の宝殿に関しては、学術的な研究ももちろん行われているのですが、謎の解明にまでは至っていません。先ほど、大阪に古墳があると述べましたが、巨大古墳の石槨にするつもりだったという説もあるものの、これだけの巨大なものが必要かという疑問があります。
また、なんらかの宗教施設ではないのかという説もあるのですが、こちらも推測の域を出ておらず、結局なぜこのようなものが作られたのかは不明としか言えないのです。これからこの謎が解明されるのか気になるところです。
石の宝殿へのアクセス方法
さて、このように近年パワースポットとして人気を集める「石の宝殿」へのアクセスについて次に紹介していきましょう。石の宝殿があるのは先ほども述べたように、兵庫県高砂市にあり、宝殿山の中腹になります。そのためアクセス方法が気になるところです。
石の宝殿に行く方法としては、公共交通機関を利用するものと車でのアクセスの両方があります。そこで公共交通機関でのアクセスと車でのアクセス、さらには車の場合の駐車場情報についても合わせて紹介していきましょう。
電車でのアクセス
電車を使って石の宝殿にアクセスする場合ですが、石の宝殿のある場所は高砂市でも電車の駅から少し離れた場所になります。最寄り駅はJR山陽本線の「宝殿」駅で、有名な姫路駅から4駅大阪よりの場所にあります。
ただし、宝殿駅から石の宝殿まではかなりの距離があり、南西に約1.5キロ、徒歩だと25分ほどかかります。ですから、タクシーを使ってのアクセスがおすすめです。タクシーなどでアクセスするとそこから石段で上がっていくことになり、駐車場の場所よりも麓から行くようになるかもしれません。
なお、時間が合えばですが、バスを使う方法もあります。じょうとんバスというコミュニティバスがあり、これを使い「ふれあいの郷生石」で下車すれば、そこからは5分ほどでアクセスできるので、チェックしておくのもおすすめです。
車でのアクセス・駐車場
このように石の宝殿へ電車を利用してアクセスした場合、結局はタクシーを利用する必要があるため、車で最初からアクセスして、神社の駐車場を利用した方が楽に行くことができます。
車の場合は加古川西ランプから県道43号、国道2号を通ってアクセスすることになります。気になる駐車場ですが、生石神社には境内の脇に50台ほどの駐車場があります。車の方はこの駐車場を使うと、参道のすぐ横なのでアクセスが楽です。
なお、この神社には駐車場の近くの参道に「浮石資料館」が2020年にオープンし、解説などがあるほか、高砂市の名産品や御朱印、石に関係した授与品などが販売されています。パワースポット巡りで訪れる方は駐車場戻る前にぜひチェックしてみてください。
石の宝殿を見に行ってみよう
高砂市の「石の宝殿」にはまだまだたくさんの謎がありますが、近くに駐車場や解説施設などもでき、かなり便利に行くことができるようになりました。
駐車場を利用すれば楽にアクセスできますし、歩く量も少なくて済むので気軽に行くことができます。ぜひ石の宝殿のパワースポットの力をたっぷり受けてきてください。
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