2022年08月14日公開
2022年08月14日更新
魚津埋没林博物館に蜃気楼と埋没林を見に行こう!料金やアクセス・駐車場は?
富山県魚津市にある「魚津埋没林博物館」は、特別天然記念物になっている埋没林と共に、魚津市で見られる蜃気楼について知ることができる人気の施設です。今回は「魚津埋没林博物館」のおすすめの見どころをはじめ、料金やアクセスなどについてご紹介します。

目次
富山の「魚津埋没林博物館」をご紹介!
富山県の北部に位置する魚津市にある「魚津埋没林博物館」は、特別天然記念物になっている埋没林と、魚津市で見られる蜃気楼について分かりやすく展示している人気のスポットです。
「魚津埋没林博物館」では実物の埋没林を見ることができますし、蜃気楼についても貴重な映像を見ることができます。博物館および周辺では、運が良ければ本当の蜃気楼が見られることもあります。
今回は、大人にも子どもにも人気の「魚津埋没林博物館」について、おすすめの見どころや料金、アクセスなどについてご紹介します。

富山の「魚津埋没林博物館」は2つの不思議に出会える人気スポット
富山の「魚津埋没林博物館」は、埋没林と蜃気楼という、魚津市が誇る2つの不思議に出会える場所です。
埋没林は貴重なものなので、「魚津埋没林博物館」以外の場所で実物を見るのは至難の業です。また、蜃気楼も見られる季節が限られているので、旅行者が蜃気楼に出会うのもなかなか難しいことです。
埋没林と蜃気楼という2つの不思議で魅力的なものが、「魚津埋没林博物館」を訪問すれば見られる(蜃気楼は映像)のです。が、そもそも、埋没林や蜃気楼とは何なのでしょうか。
富山・魚津で見られる「埋没林」とは
「埋没林」とは、字が示す通り、河川の氾濫、海面上昇、火山噴火による火山灰や火砕流などによって埋もれてしまった林のことです。富山県魚津市の埋没林は、約2000年前の川の氾濫により流れ出た土砂に埋もれてしまった杉林が、その後の海面上昇によって海面より下になってしまったものです。
海水に閉じ込められた形になったおかげで2000年もの間、腐らずに保存されることになった埋没林には、木だけでなく種子や花粉、昆虫などの生物もそのまま埋もれています。そのため、当時の環境を推定する貴重な手がかりとなるのです。
魚津の埋没林は、天然記念物の中でも特に学術的価値が高い「特別天然記念物」に指定されています。ちなみに全国に「特別天然記念物」は75件しかありません。魚津の埋没林がいかに貴重なものかお分かり頂けるでしょう。
富山・魚津で見られる「蜃気楼」とは
「蜃気楼」という言葉はよく聞きますが、蜃気楼とは何かを分かっている人はさほど多くないでしょう。蜃気楼は光の屈折のため、離れたところにある景色が実際とは違った形に見える現象で、実在しないものが見えるというものではありません。気温や風の流れが、蜃気楼を出現させる光の屈折に大きく影響していると考えられています。
「蜃気楼」は春と冬に表れる現象で、実際の景色が伸びたり反転した形で現れます。春の蜃気楼が現れる場所は、魚津市など全国的に非常に限られています。一方、冬の蜃気楼は比較的多くの場所で観察することができます。
魚津市の春の蜃気楼は4月と5月が中心ですが、平均すると10回から15回しか現れません。一方、冬の蜃気楼は11月から3月に多く、視界が良ければかなりの確率で見ることができます。
富山の「魚津埋没林博物館」でおすすめの見どころ1:無料エリア
ここから、富山の「魚津埋没林博物館」でおすすめの見どころをご紹介していきます。「魚津埋没林博物館」は料金がかからない無料エリアと、料金が必要な有料エリアに分かれています。
無料エリアだけでも埋没林や蜃気楼についてのあらましが分かります。また、無料エリアには魚津や富山の自然が分かるコーナーもあり、地元の子供たちの学びの場にもなっています。
「魚津埋没林博物館」に到着するとまずアクセスすることになるのは「エントランスホール」です。自然光が差し込む明るいスペースで、後項でご紹介するカフェがある他、80インチの画面で蜃気楼の映像を見ることもできます。このホールから渡り廊下を通って博物館のメインエリアに行く構造になっています。
テーマ館
「魚津埋没林博物館」の無料エリアでおすすめの見どころの1つ目は「テーマ館」です。博物館のメインの建物で、中には無料で利用したり学んだりできるコーナーがいくつかあります。
また、有料エリアの見学を希望する場合、料金をこのテーマ館の1階で支払い、チケットを購入することになります。
埋没林コーナー
「魚津埋没林博物館」の無料エリアである「テーマ館」で人気なのが「埋没林コーナー」です。魚津の埋没林だけでなく全国の埋没林も含め「埋没林」について学べるコーナーで、埋没林のでき方などが解説されています。
ここの体験コーナーでは実際に自分の目で埋没林木材の木目や色、質感などを見ることができます。他の木との比較もでき、より印象的に埋没林を実感することができるはずです。
ただし、ここにあるのは小さな埋没林の木片なので、実際の大きさや状態などは有料エリアでないと把握できません。
蜃気楼コーナー
無料エリアであるテーマ館の「蜃気楼コーナー」も人気です。ここでは、蜃気楼とはどのようなものなのかや、その発生メカニズムを知ることができます。
ここの体験コーナーでは、実際と同じ仕組みで蜃気楼を発生させる装置や、蜃気楼発生に重要な役割を果たす光の屈折が学べる装置などがあります。
ジオパークコーナー
「魚津埋没林博物館」は2014年に日本ジオパークに認定された「立山黒部ジオパーク」の1部です。無料エリアの「ジオパークコーナー」では、立山黒部ジオパークや魚津周辺のジオの見どころなどが紹介されています。
また、ここには立山黒部ジオパークだけでなく、全国のジオパークのパンフレットも置かれていますので、興味のある人には嬉しい情報コーナーになっています。
その他
「魚津埋没林博物館」の無料エリアには、魚津市の水の循環について学べる「水循環コーナー」、37億5000万年の歴史をもつ富山県東部一帯の大地について知ることができる「連絡通路」などがあります。
また、地元の木材を活用した幼児用遊具がある「木っずルーム」は、小さな子供連れの休息に喜ばれているスペースです。やはり木のぬくもりを感じる授乳室もあり、乳児連れの方への利便性も図られています。
蜃気楼の丘
「魚津埋没林博物館」の無料エリアでおすすめの見どころの2つ目は「蜃気楼の丘」です。博物館敷地の北側にある小高い丘で、本物の蜃気楼が見られるスポットです。博物館や、近くにある道の駅ともつながっています。
チャンスがあったら見てみたい蜃気楼ですが、承知しておかないといけない点がいくつかあります。まず、蜃気楼か実像なのかを判断するのが難しいという点です。魚津の住民でない旅行者にとっては、事前に蜃気楼はどのように見えるものなのかを把握しておかないと、いざ蜃気楼が見えても気づかないということが起こります。
さらに蜃気楼は遠くに小さく見えるものなので、しっかりと見たい場合は双眼鏡などがあると便利です。写真に収めるのはさらに難しく、かなりの倍率の望遠レンズなどが必要になってきます。
富山の「魚津埋没林博物館」でおすすめの見どころ2:有料エリア
この項では、富山の「魚津埋没林博物館」の有料エリアについてご紹介します。埋没林や蜃気楼に関し、無料エリアではあらましが理解できますが、埋没林の実物や蜃気楼の迫力ある映像を見るなら有料エリアに行く必要があります。
本物の埋没林や、大画面でみる蜃気楼はやはりインパクトが違うので、時間が許せば有料エリアへの訪問は絶対におすすめです。
ハイビジョンホール
「魚津埋没林博物館」の有料エリアでおすすめの見どころの1つ目は「ハイビジョンホール」です。300インチという大きなスクリーンで蜃気楼の映像を鑑賞することができます。
上映されるのは蜃気楼の映像だけではありません。巨岩の上に生えている「洞杉」という、魚津以外では滅多に見られない不思議な杉群についての上映もあり、魚津の壮大な自然について知ることができます。
「ハイビジョンホール」では30分ごとに20分間(10分×2本)の上映があります。最大でも待ち時間は10分間なので効率的に見学することができます。
埋没林実物展示コーナー
「魚津埋没林博物館」の有料エリアでおすすめの見どころの2つ目は、多くの人がお目当てにしている「埋没林実物展示コーナー」です。博物館での埋没林展示は「水中展示館」と「乾燥展示館」の2つがあります。
人気の「水中展示館」では、縦8メートル、横16メートル、深さ2.5メートルのプールの中に埋没林の樹根が保存されています。このプールは、ここにある埋没林が発掘された場所をそのまま利用し保存しているもので、樹根はその当時のままの場所にあります。
ここの埋没林樹根最大のものは樹齢500年を超えるというもので、幹の直径だけでも約2メートル、根の端から端までは約10メートルもある巨大なものです。「水中展示館」の地下からは、ガラス越しに水中の埋没林樹根を間近に見ることができます。上に目を向ければ、水面に反射した逆さの樹根という珍しい光景も見られます。
一方、「乾燥展示館」も埋没林の実物が見られる場所です。「水中展示館」と違い、室内に埋没林の樹根が展示されているスポットで、実際に手に触れて約2000年間埋没していた木肌の感触を確かめることができます。
魚津の埋没林が発見されたのは1930年、魚津港建設のため海岸を掘り下げた時のことでした。海面より低い地層から埋没林が数多く出土して広く知られるところとなりました。
以来、230ほどの埋没林樹根が発見されましたが、現在残っているのは「魚津埋没林博物館」にあるもの以外はごくわずかです。
その他
「魚津埋没林博物館」の有料エリアにはその他の見どころもあります。「ドーム館」は埋没林の発掘現場を保存展示しているスポットです。埋没林が生きていた2000年前は、現在の海面より低い位置に地面があったことがわかります。
また、ハイビジョンホールのある建物の「屋上」は地上約20メートル、北アルプスの山並みや富山湾、能登半島などが見える展望台になっています。特に天気の良い日は上っていくのを忘れないようにしてください。
富山の「魚津埋没林博物館」でおすすめの見どころ3:カフェ
富山の「魚津埋没林博物館」でおすすめの見どころの3つ目はカフェ「KININAL」です。駐車場から1番はじめにアクセスする「エントランスホール」にあり、広く明るいスペースでドリンクやスイーツが楽しめます。
カフェ「KININAL」で話題なのが、見た目はフレッシュな果物、割ると中にクリームがたっぷり詰まっているという、楽しい「ホールフルーツケーキ」です。
「KININAL」にはその他にもおしゃれで驚きのあるスイーツが揃っていて、地元の人の利用も多い人気のカフェです。テラス席もありますので、天気が良い日は是非利用してください。
富山の「魚津埋没林博物館」の基本情報・料金
富山の「魚津埋没林博物館」の営業日は、3月16日から11月30日までは無休で、9時から17時まで開館しています。ただし入館は16時30分までとなっています。12月1日から3月15日までは木曜日が定休(祝日の場合は開館)で、開館時間はやはり9時から17時(入館は16時30分まで)です。ただし12月29日から1月1日は年末年始休業となっています。
有料エリアの料金は高校生以上の大人640円、小中学生260円ですが、土・日・祝日は小・中学生の料金が無料になるという嬉しいサービスがあります。
魚津のもう1つの人気観光スポットである「魚津水族館」との共通券もあり、そちらの料金は大人1320円、小中学生610円になっていますが、水族館では土・日・祝日の小・中学生料金無料の特典がないことに注意です。
アクセス
富山の「魚津埋没林博物館」へのアクセスをご紹介します。まず、電車でのアクセスなら、あいの風とやま鉄道「魚津駅」、富山地方鉄道「新魚津駅」のいずれからも徒歩20分弱になります。
あいの風とやま鉄道「魚津駅」からは魚津市民バスが運行されています。本数が少ないのですが、それを利用すれば、東まわりルートで約10分でアクセスできます。料金は1回の乗車につき200円になります。
「魚津埋没林博物館」へ車でアクセスする場合は、北陸自動車道「魚津IC」を利用します。そこから約3キロメートルの位置にあり、通常10分ほどでアクセスできます。博物館には普通車100台が収容できる無料駐車場が用意されています。
住所 | 富山県魚津市釈迦堂814 |
電話番号 | 0765-22-1049 |
富山の「魚津埋没林博物館」で自然の不思議に出会おう!
以上、埋没林と蜃気楼という2つの不思議に出会える富山県魚津市の人気スポット「魚津埋没林博物館」の見どころやアクセスなどについてご紹介しました。
魚津市内には子連れに人気の「魚津水族館」や遊園地の「ミラージュランド」をはじめ、海や山の景色、季節の果物狩りや花々が楽しめる場所、祭りやSNSで人気の東山円筒分水槽、おしゃれなスイーツなど色々な切り口で楽しめるスポットがいっぱいです。
「魚津埋没林博物館」を訪問して自然の不思議に出会うだけでなく、周辺のスポットにも足を延ばして魚津市の魅力を堪能してください。
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