2018年03月28日公開
2020年03月25日更新
臥龍山荘を観光!おすすめは不老庵!秋には紅葉の絶景スポットに!
愛媛県大洲市にある臥龍山荘は、重要文化財やミシュラングリーンガイドにも登録されているほどです。臥龍山荘の中で最も素晴らしい景色が見られるのが不老庵です。秋に訪れるときれいな紅葉も楽しめます。この記事では臥龍山荘について、アクセス方法も含めてご紹介します。

目次
臥龍山荘は数寄屋造りの傑作!
愛媛県大洲市にある臥龍山荘(がりゅうさんそう)は数寄屋造りであり、他にも随所にとても手の込んだ造りや遊び心あふれる工夫が見られます。臥龍山荘の庭園は緑豊かなで、秋には紅葉も楽しめるスポットとなっています。こちらの記事では臥龍山荘についてと、アクセス方法や紅葉の情報をご紹介します。

臥龍山荘とは?
清流肱川(ひじかわ)の景勝地に初めてこの庭園が築かれたのは文禄の時代です。その後、吉野の桜や龍田の楓が移植され、この庭園は一層華やかさを増しました。その後は歴代大洲藩主の優賞地として使われていましたが、明治以降は補修されることもなく自然荒廃していきました。
現在の山荘を建てたのは、明治時代の新谷出身の豪商・河内寅次郎です。明治30年頃から10年ほどかけて、老後をこの大洲唯一の景勝地で過ごしたいと、別荘として建築しました。寅次郎は明治42年に亡くなったので、この臥龍山荘で過ごしたのは短い期間でしたが、その後は寅次郎の養子が管理を務めました。
1956年9月30日、大洲市教育委員会はこの臥龍山荘を大洲市の文化財に指定しました。1978年3月20日には大洲市が寅次郎の養子から臥龍山荘を譲り受けて管理することになりました。その2年後より、臥龍山荘は大洲市の観光拠点として一般公開されています。1985年には、臥龍山荘の中の臥龍院と不老庵が愛媛県の有形文化財として指定されました。
そして2011年春、臥龍山荘はミシュラングリーンガイドジャポンに1つ星で掲載されました。臥龍山荘からは肱川や冨士山(とみすやま)を望む、清々しい絶景が楽しめると口コミでも人気です。臥龍山荘の庭園では、榎や楓の木が植えられており、苔も珍しいものが見られるそうです。
臥龍山荘へのアクセスは?
車でのアクセスは、大洲インターから国道56号線を経由して約10分です。駐車場は「大洲まちの駅あさもや」の無料の駐車場の利用のおすすめします。臥龍山荘はその駐車場から歩いて5分ほどです。電車でのアクセスは、JR伊予大洲駅から歩いて25分ぐらいです。営業時間は9時から17時です。
定休日はなく、週末も入場可能です。料金は大人が500円、中学生以下の子供は200円です。臥龍山荘と大洲城の共通券もあり、共通券は大人が800円、子供が300円です。混み具合によりますが、臥龍山荘に行くとガイドさんがついてくれ、丁寧な説明を受けながら山荘内を見てまわれます。

臥龍山荘:臥龍院
臥龍山荘には、母屋の「臥龍院」、茶屋の「不老庵」、「知止庵(ちしあん)」の3つの建築物があります。臥龍山荘の入り口は「黒門」と呼ばれます。黒門を入ると、石垣に木の幹が突き出しているのが目につきます。これは「チシャの木」と呼ばれ、元々生えていた木を残したまま周りに石を積み上げたそうです。
まず臥龍院は倉庫2階建てで、59坪ある建物です。高層10年、工期4年と、寅次郎が最も情熱を注いだのがこの臥龍院です。屋根は茅葺(かやぶき)で、見た目は農村風の素朴な印象です。全国各地から吟味して集められた銘木を使用しており、細かいところまで計算され設計されています。
玄関である「迎礼の間」は質素な見た目ですが、敷台には竹が使われていたり、天井にも細工がしてあったりと工夫がたくさん見られます。「清吹(せいすい)の間」は夏の暑い時期向けに造られた部屋で、窓は北向きで風通しがよく、天井は他の間よりも高く造られています。
この間に入ると、まず見事な透かし彫りの欄間(らんま)が目につきます。欄間とは光を取り入れたり、風を通したり、飾りとして設けられるものです。その透かし彫りには、春を表す桜の花とイカダ、夏を表す水玉、秋を表す菊水、冬を表す雪輪窓(ゆきわまど)が描かれています。四季それぞれを水にちなんで表しており、ここでも涼しさが感じられるように工夫されています。
この間の床板には楠の1枚板が使われており、大変貴重です。次の「壱是(いっし)の間」は書院座敷です。間の中には入れないので、外から観覧します。この間は畳を上げれば能の舞台として使えるように設計されています。この床下には備前焼の壺が12個埋め込まれており、この壺は音響効果を良くするんだそうです。
次は「霞月(かげつ)の間」です。違い棚は霞を表し、掛け軸には富士山が描かれていて、丸窓からは奥にある仏間のろうそくが見え、ろうそくが灯されると月明かりを表します。この間の名前の通り、霞と月が表されています。隣の襖もあえて灰色に染められており、夕日が沈む頃の情景を表現しています。
襖の引手にはコウモリの細工がされています。また壁の1部に塗り残された部分があるのは、下地窓(したじまど)と呼ばれ、荒れた農家の風情を表現しています。この下地窓の始まりは、千利休が農家のはげ落ちた壁から侘びを感じ、茶室に取り入れたことからです。この間の隣の縁側廊下には、仙台松の1枚板が使われています。
霞月の間にも透かし彫りが施されており、瓢箪(ひょうたん)が描かれています。ひょうたんは夕暮れ時に花を咲かせるそうです。この間のすべての装飾が夕暮れを表すように造られています。壱是の間と縁側との間には畳の廊下の「鞘(さや)の間」があります。この鞘の間から見える庭園は格別で、飛び石と苔の配置にも趣があり、時間が経つのを忘れてしまうほどです。
臥龍山荘:不老庵
不老庵は肱川の臥龍淵の崖の上に造られており、不老庵全体を屋形船に見立てて造られています。母屋の臥龍院より早く完成しました。不老庵からは肱川と冨士山がきれいに見渡せ、臥龍山荘の建物の中で1番良い景色を楽しめます。竹を編んで造られた天井は、船の底のような形をしています。
肱川を挟んだ向かい側にある冨士山の右側から月が昇り、天井に反射して部屋を明るくする巧妙な工夫がされています。夜に入場することはできませんが、この造り巧妙さに驚かされます。不老庵で1番の見どころは「捨て柱」です。捨て柱は不老庵の外に出て裏に回ると見られます。
地面に生えている生きたままの槙(まき)の木が軒桁を支えており、この木は建築当時から生き続けているものです。槙の木は幹を切ることで上への成長は止まりますが、横に枝は成長していきます。この捨て柱の場所は日陰になっており雨も当たらないので、成長を遅らせることができることからこの場所に造られたそうです。
臥龍山荘:不老庵の茶屋
不老庵は茶屋としても利用されており、お抹茶を楽しむこともできます。お茶がいただけるのは、4月から10月(8月はお休みです)の毎週日曜日。時間は9時30分から15時30分までです。料金は和菓子付きで400円です。不老庵から見える肱川の絶景を楽しみながら、お茶の先生が点てるお抹茶をいただけるなんてなんとも贅沢です。
この茶屋でお茶をいただくと、本当に和やかな気分になると訪れた方たちからも好評です。お茶は着物を着た方が運んでくれ、お茶の器にはお城の絵が描かれています。愛媛を訪れたならぜひこの不老庵の茶屋で一服してみてください。素晴らしい景色と美味しいお茶に癒されること間違いなしです。
臥龍山荘:知止庵(ちしあん)
知止庵はもともと浴室として建てられた建築物です。臥龍院と同じ時期に造られたものですが、1949年に内部が改造され、茶室として使われるようになりました。「知止」と書かれた額が入り口に掛けられていますが、これは大洲藩第10代藩主に加藤泰済によって書かれたものです。
臥龍山荘:庭園
臥龍山荘の庭園は、神戸の庭師によって10年もかけて造られました。愛媛の山川を景色に取り込み、蓬莱山(ほうらいさん)を中心とした借景庭園です。「借景庭園」とは造園技法の1つで、庭園の外にある山や木などの自然を庭園の背景として取り入れる技法です。数百年生き続ける老樹や、苔には珍しい種類も見られます。
この庭園はどの季節でも見どころがあるように造られています。夏にはサルスベリが赤い花を咲かせ、秋にはカエデ、モミジ、強い香りが特徴のキンモクセイなどが庭園を彩ります。他にも常緑樹がたくさん植えられており、太陽の光を浴びて緑の葉がキラキラと耀きます。
敷石や飛び石も同じ形の石が並べられているのではなく、形もいろいろで、それぞれに表情があります。思わず足を止めて見入ってしまうほど、石の配置にも美しさが感じられます。飛び石の周りには苔がびっしりと生えていて、夏でも木陰に入るとひんやりとします。庭園を歩くときは苔を踏まないように。
臥龍山荘の紅葉
臥龍山荘は紅葉を楽しめるスポットでもあります。紅葉の見頃は11月中旬から12月上旬です。夏の緑の美しさとはまた違い、紅葉の時期はモミジが真っ赤に染まります。庭園の苔の上にも紅葉した葉が散らばり、こちらもとてもきれいです。臥龍山荘を訪れた方たちには、紅葉の時期が特におすすめだと好評です。
臥龍山荘周辺のグルメ1:大洲まちの駅あさもや
次に臥龍山荘周辺のグルメをご紹介します。臥龍山荘へ車でアクセスするときはまちの駅あさもやの駐車場に停めて、ここから歩きますが、まちの駅あさもやでもスナック感覚で食べられるコロッケなどが用意されています。おすすめは「いもたきコロッケ」です。いもたきコロッケとは、里芋をベースとしたコロッケでねっとりとしています。
里芋の他にも鶏肉や人参などの野菜が入っています。出汁で炊いた里芋をつぶしてコロッケにしているので、優しい味のコロッケです。他にも愛媛県大洲の名物には「しぐれ」という餡子を使ったお菓子もあります。まちの駅あさもやではいろんなお菓子屋さんのしぐれを食べ比べできます。
臥龍山荘周辺のグルメ2:村田文福老舗
村田文福老舗へのアクセスは、臥龍山荘から歩いて8分ほどです。愛媛県の郷土菓子「月窓餅(げっそうもち)」で有名なお店です。本わらび粉で作られたお餅でこしあんを包み、青大豆のきな粉がまぶされているお菓子です。わらびの粉を使っているので食感が柔らかく、初めて食べた方はその食感に驚くほどです。値段もお手頃なのでお土産にぜひ。
臥龍山荘周辺のグルメ3:臥龍茶屋
「臥龍茶屋」は臥龍山荘から歩いて1分のアクセスです。月曜日が定休日です。茶屋という店名ですが、お茶や和菓子だけでなく、コーヒーやケーキも取り揃えています。人気なのは抹茶セット。抹茶、季節の和菓子、小梅、昆布茶がセットになっています。他にも肱川で捕れた川ガニを使ったかにめしもあります。
ご飯にカニの風味がしみ込んでいます。臥龍山荘の不老庵でも茶屋としてお茶がいただけますが、臥龍山荘のすぐ近くにあるこちらの茶屋でも一休みできます。臥龍茶屋にも緑がきれいな庭があり、きれいな庭を眺めながらゆっくりしていただけます。月曜日が定休日です。
臥龍山荘周辺のグルメ4:いづみや
「いづみや」へのアクセスは、臥龍山荘から歩いて3分です。愛媛県の郷土料理が楽しめるお店です。おすすめは愛媛名物の芋炊きです。愛媛名物のじゃこてんももちろん食べられます。「伊予さつま御膳」も愛媛の郷土料理が楽しめるメニューです。さつま汁とは焼いた白身魚に、ネギやきゅうりなどの薬味と出汁、味噌を混ぜ、ご飯に乗せて食べるものです。
御膳には、筍の煮物や茶碗蒸し、味噌汁、デザートまで付いてくる豪華な内容です。メニューには他にも鯛の釜めしやうなぎ御膳、石焼きステーキ御膳などがあります。ランチだと1000円から2000円で食べられるので、臥龍山荘に来られる際のランチで利用してみてはいかがでしょうか。
臥龍山荘周辺のグルメ5:二葉屋志保町店
「二葉屋志保町店」へのアクセスは、こちらも歩いて3分です。観光スポットである「おはなはん通り」のすぐ近くにあるので、観光で訪れる方にもアクセスしやすい立地です。愛媛県大洲で有名な「しぐれ」を扱う和菓子屋さんです。しぐれは「大洲藩の江戸屋敷内の秘宝菓子」と言われていたそうです。
小豆の甘さが控えめで、モチモチとした食感が楽しめます。このお店では季節限定で栗入りのしぐれも販売しているようです。販売期間は9月中旬から11月初旬ぐらいまで。和菓子好きの方にはとても魅力的な和菓子です。他にも「福ふく」という和菓子があり、こちらは米粉の生地に黒糖や玉子、抹茶味の餡子が詰められています。こちらももっちりとした食感です。
臥龍山荘は歴史に興味がない方にもおすすめ!
愛媛県大洲市にある臥龍山荘について、アクセスや茶屋、紅葉の情報と合わせてご紹介しました。愛媛県の中でも少しアクセスしにくいところにある大洲ですが、古くからの日本の街並みが楽しめるスポットです。臥龍山荘は特に紅葉の時期がおすすめ!行かれる際にはぜひガイドさんと一緒にまわってください。
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