2018年04月26日公開
2020年03月26日更新
ブラジリアはブラジルの首都&世界遺産!観光の見どころや行き方を紹介!
ブラジルの首都ブラジリアは近年計画都市として生まれた歴史の浅い街ですが、実は世界遺産にも登録されている近代的な魅力ある街なのです。そんなブラジルの首都ブラジリアの見どころや行き方など、ブラジリア観光に役立つ様々な情報をご紹介します。

目次
ブラジルの首都ブラジリアは世界遺産の街!
ブラジルの首都はリオデジャネイロだと思っている方も多いかもしれませんが、ブラジルの首都は「ブラジリア」という世界遺産にも登録された街なのです。近代的で斬新な街のデザインや建物なども魅力的です。そんなブラジルの首都ブラジリアの人気観光スポットや行き方などをご紹介します。
ブラジリアはどんな街?
ブラジリアは1960年に、ブラジル高原の荒れた大地に計画都市として建設されました。ブラジリアができるまでブラジルの首都はリオデジャネイロだったのですが、それまでリオや大都市サンパウロなどの大西洋沿岸部と、ブラジル高原の広がる内陸部との所得や人口の格差がかなり問題視されていました。
当時ブラジルの大統領であったジュセリーノ・クビチェッキは、内陸部開発と地域格差の均衡を目的として内陸部に新たな都市建設を計画し、首都移転を決定しました。新都市建設は急ピッチで進められ、わずか4年弱で完成したそうです。それが現在のブラジリアの街なのです。日本との時差は12時間で、まさに地球の裏側と言える場所にあるのです。
ブラジリアの街は、人工的に作られた湖であるパラノア湖のほとりに飛行機が羽を広げた形に作られました。ブラジル国民はほとんどがキリスト教徒のため、荒野にはまず十字架を形どった2本の線が引かれました。そしてそこから飛行機の形への街へと変化させていったそうです。
飛行機の形には街の発展を願う思いが込められています。飛行機の機首の部分には行政庁舎や国会議事堂、そして最高裁判所など街の主要な建物が建てられています。ブラジル人建築家のオスカー・ニーマイヤーが主にデザインしました。そして両翼の部分は各国の大使館や高級住宅街などが建てられ発展を遂げてきました。
ブラジリアでは幹線道路は車道と歩道が完全に分離されていて、立体交差になるように設計されたため信号がほとんどありません。このような近代的で歴史の浅いブラジリアの街ですが、その大規模な都市発展計画が認められて当時では異例の世界遺産に登録されたのです。
ブラジリアの人気観光スポット1:メトロポリタン・カテドラル
ブラジリアの象徴とも言えるメトロポリタン・カテドラルは、別名ブラジリア大聖堂とも言われています。円形の建物で屋根は円柱型、その高さは一番高いところで40メートルにもなる巨大な建築物です。16本の曲線を描く支柱が天に向かって伸びていて、「祈りの手」を表しています。
カテドラルの入口近くには巨大な4体の使徒像(マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネ)があります。中に入ると白、青、緑のステンドグラスが天井一面に広がっていてキラキラと輝いています。またステンドグラスは太陽の光を通すので、内部はとても明るく爽やかな印象の空間となっています。
また天井からは天使の像が吊るされていて、まるで教会の中を天使が飛び回っているかのような神秘的な空間を作り出しています。また昼は白が輝かしいカテドラルですが、夜は建物がライトアップされ、暗闇に照らされたカテドラルのとても幻想的で美しい姿を見ることができます。
ブラジリアの人気観光スポット2:ドン・ボスコ教会
近代的な箱のような建物で外観からは教会とは思えないようなドン・ボスコ教会ですが、一歩教会の中に足を踏み入れるとそこには青いステンドグラスの世界が広がっています。イタリアの聖職者の夢に基づいて建てられたこの教会の青色は、なんと12色もの青が使われているそうです。
全部で12トンにもなる青いステンドグラスが、80本の柱に支えられた四方の壁にはめ込まれているのです。教会の中央に吊り下げられたシャンデリアには約7400個のガラスが使用されていて、重さ3トンもある豪華な作りになっています。シャンデリアは「万物の光」を表現しているそうです。
聖堂の出入り口の扉には、イタリアの聖職者であったドン・ボスコの生きた日々の出来事が描かれています。中の椅子に腰掛けて、ゆっくりとその静かで厳かな空間を味わってみてください。メトロポリタンカテドラルとともに、日本人観光客にも大変人気の観光スポットです。
ブラジリアの人気観光スポット3:三権広場
ブラジリアの街の飛行機型の操縦席分にあたるのが三権広場です。大統領官邸、国会、司法の3つの国家最高機関に囲まれているためそう呼ばれています。ブラジル国旗がなびいている三権広場には、行政を監視するように大統領官邸を向いているクビチェック大統領の頭像など、いくつかの記念碑があります。
国会議事堂はかなり特徴的な建物で、真ん中にそびえ立つ議会事務局の建物と、その左右には半球のようなオブジェがあります。下向きのオブジェが上院を、上向きのオブジェが下院の建物で、保守的な上院と開放的な下院を象徴しているそうです。国会を建築で表現していて、まさに世界遺産の街にふさわしい芸術と言えます。
この広場自体には何もなくただの広場になっているのですが、その広場から3つの国家最高機関が見えることなどからいつも観光客で賑わい人気の場所となっています。ぜひブラジリアを訪れたときは三権広場に来て、ブラジリアの近代的な街の風景を楽しんでみてください。
ブラジリアの人気観光スポット4:アルボラーダ宮殿
飛行機型の機首より少し東に入った部分にあるアルボラーダ宮殿は「黎明の宮殿」という意味で、大統領官邸として1985年にパラノア湖畔に建設されました。世界的にも有名なオスカー・ニーマイヤーが設計し、特徴的な柱と全面ガラス張りの建物が近代的な雰囲気を醸し出しています。
このアルボラーダ宮殿には代々大統領が住んでいたのですが、テメル大統領は「幽霊が出る」と引っ越してしまったそうです。そのため現在は誰も住んでいません。まるで美術館のような芸術的なアルボラーダ宮殿は、インスタ映え抜群なので撮影スポットとしても観光客から人気です。
ブラジリアの人気観光スポット5:テレビ塔
テレビ塔は三権広場の西側にある高さ224メートルの塔です。75メートル地点には展望台が作られていて、ブラジリアの街を見渡すことができる絶景スポットとなっています。ここからブラジリアの飛行機型になっている街の姿を確認することができるので、ぜひ一度のぼってみてください。
ブラジリアの治安
ブラジリアの治安は、ブラジルの中でも比較的いいほうだと言われています。特にブラジリアの飛行機型の街の範囲内は車移動が主になっており歩行者が少ないため、ひったくりやスリ、銃を使った脅しなどの犯罪をしにくいからです。しかしここ数年、車両や歩行者を狙った強盗事件は増加傾向にあるのも事実です。
国会議事堂やメトロポリタン・カテドラルなどの人気観光地での犯罪はほとんど聞きませんが、歩きスマホやかばんの開けっ放しなどはしないように注意しましょう。またバスターミナルや駅など人がたくさん集まる場所は軽犯罪が起きやすいので、気を抜かずに注意することをおすすめします。
ブラジリアへの行き方
ブラジリアへの行き方は飛行機がメインとなります。その際ブラジルへの入国にはビザが必要となるので、旅行の前にしっかり準備しておきましょう。日本からブラジルまでの直行便はありません。そのためアメリカやヨーロッパなど第三の国を経由していく必要があります。行き方はいくつかありますがヨーロッパ経由がおすすめです。
またブラジルの玄関口としてはリオデジャネイロやサンパウロが主になります。そのためブラジリアに行くためにはリオやサンパウロなどでもう一度乗り継ぎブラジリアに入ることになるため、合計2回の乗り継ぎが必要となります。日本からの所要時間は、乗り継ぎ時間も含めて早くて約30時間です。
ブラジリア国際空港から街の中心地までの行き方はバスもしくはタクシー移動が便利です。街の中心地セントラルまでは12キロメートルほどで、空港バスまたはタクシーで約20分の距離です。各観光地はセントラル付近に密集しているので、それぞれ歩いて行ける距離にあります。
ブラジリアは車社会で車線のたくさんある道路が立体交差で設計されていて、距離が近くても実際歩くと遠回りになったり不便なこともよくあります。ブラジリア観光にはウーバー(個人タクシー)の利用が安心でおすすめです。ドライバーに行き方を伝えればその通りに連れて行ってくれます。

世界遺産の街ブラジリアへ行ってみよう!
ブラジルの首都ブラジリアの紹介、いかがでしたか?日本からはかなり遠いので移動で疲れてしまうかもしれませんが、ブラジリアに着いたら世界遺産にもなっている近代的で魅力的な街が疲れを忘れさせてくれます。ぜひ長期の休みや自由に使える時間があるときは、ブラジリアに行ってみましょう。