ナトロン湖(タンザニア)は不気味な赤色!動物が石化?行き方や見所紹介!

タンザニアの「ナトロン湖」を知っていますか?世界でも類を見ない貴重な光景を目撃できる、アフリカの観光スポットです。アクセスはあまりよくないですが、その異様な光景は一見の価値ありです。今回はそんな「ナトロン湖」について、行き方や見どころをたっぷり紹介します。

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目次

  1. 1タンザニア「ナトロン湖」で自然を感じよう
  2. 2タンザニアってどんな場所?
  3. 3タンザニア「ナトロン湖」ってどんなところ?
  4. 4タンザニア「ナトロン湖」はどうやってできたの?
  5. 5タンザニア「ナトロン湖」に動物はいるの?
  6. 6タンザニア「ナトロン湖」への行き方は?
  7. 7タンザニア「ナトロン湖」へ行く場合のおすすめの持ち物は?
  8. 8タンザニア「ナトロン湖」の驚きポイント1:真っ赤な湖面
  9. 9タンザニア「ナトロン湖」の驚きポイント2:湧き出るソーダ水
  10. 10タンザニア「ナトロン湖」の驚きポイント3:石化した動物達
  11. 11タンザニア「ナトロン湖」の驚きポイント4:フラミンゴの大群
  12. 12タンザニア「ナトロン湖」がなくなる?
  13. 13タンザニア「ナトロン湖」周辺のおすすめ観光:たくさんの山々
  14. 14タンザニア「ナトロン湖」周辺のおすすめ観光:サファリ
  15. 15タンザニア「ナトロン湖」で大自然を感じよう

タンザニア「ナトロン湖」で自然を感じよう

タンザニアにある「ナトロン湖」を知っていますか?別名「炎の湖」や「死の湖」とも呼ばれる湖です。そんな「ナトロン湖」について、その魅力や行き方、驚きポイントをたっぷり紹介します。タンザニアといえばサファリ、広大な自然の中で悠々と過ごす野生動物などが有名ですが、ぜひ「ナトロン湖」にも足を運んでみてください。

タンザニアってどんな場所?

タンザニアは「タンザニア連合共和国」という正式名称で、アフリカの中でも有数の大自然を誇る東アフリカの国です。雄大な自然の中を生きる動物を見ることができるセレンゲティ国立公園や、アフリカ最高峰のキリマンジャロ、アフリカ三大湖などが有名です。サイやゾウ、キリンなど巨大動物が広大な大自然の中を歩く姿は圧巻です。

交通はあまり発達していないため、行き方は限られます。悪路も多く、車で移動する際の揺れの激しさはもはや名物となっています。内陸部は高原地帯で、平均気温は20度前後です。1日の間の気温差がとても激しいため、注意が必要です。6~9月の間は雨はほとんど降りません。12~3月は特に蒸し暑い季節ですので、体力の消耗も激しいです。

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タンザニア「ナトロン湖」ってどんなところ?

「ナトロン湖」はアフリカ、タンザニア連合共和国の北部に位置するアルーシャ州という場所にある、強アルカリ塩湖です。アフリカ大陸を南北に縦断する巨大な谷である、グレート・リフト・バレーの谷底に連なる湖の一つで、東リフト・バレーに位置します。日中の気温は40度を超えるとされ、湖の中は場所によっては50度に達します。

「ナトロン湖」は深さ3mほどの浅い湖ですが、その湖面は真っ赤に染まり上がり、その姿が「炎の湖」という呼び名の由来となっています。湖の大きさは雨量によって変化しますが、最大で長さ57 km、幅22 kmにもなります。しかし砂漠化の影響で縮小し続けており、いつか湖は干上がり塩原になると言われています。

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タンザニア「ナトロン湖」はどうやってできたの?

その真っ赤な姿が強烈な存在感を放つ「ナトロン湖」の水源は、北から国境を越えて流れ込むエワソ・ンギロ川と北西から流れてくるPeninj川の二つです。一般的な湖や川は一度溜まった後また水がどこかへ流れ出すのですが、「ナトロン湖」には水が流れ出る流出口が無く、水はどんどん溜まっていきます。

また、「ナトロン湖」は乾いた気候で湖の蒸発率が高いため水分は蒸発し、「ナトロン湖」のミネラルや塩分はどんどん濃くなっていきます。そうした結果、湖は8%もの塩分濃度になります。普通の海水が3%程度ですので、その約三倍の濃度ということになります。そうして、「死の湖」と呼ばれるナトロン湖は誕生しました。

タンザニア「ナトロン湖」に動物はいるの?

石化した動物や赤い湖など、「死」のイメージをはらむナトロン湖ですが、ナトロン湖にも魚や動物は住んでいます。この過酷な環境を逆手にとって生き残ってきた魚や動物たちの種類は少ないですが、繁殖力の弱い魚や動物が多いです。それらの魚や動物にとっては、ナトロン湖は侵入してくる敵のいない、守られた空間です。

ナトロン湖に住む魚

この過酷な環境の湖を住処にしている魚がいます。湖の中に住んでいる魚は今のところたった一種類、この環境に適応できた「オレオクロミス・アルカリクス」という魚です。この魚は、「ナトロン湖」の中でも、水温が36度から40度の熱水泉流入口という限られた場所に棲息しています。

「オレオクロミス・アルカリクス」は中央アメリカやアフリカに分布するキクラ科に属する魚で、ティラピアやエンゼルフィッシュなどの仲間です。グレート・リフト・バレーの塩湖にしかいない固有種の魚であり、その塩分濃度や高水温などの他にも、雨が降った後の急激な水質の変化にも適応できるよう特殊な発達を遂げました。

フラミンゴの繁殖地

「ナトロン湖」は絶滅危惧種のフラミンゴが唯一繁殖を行う湖として有名で、約250万羽ものフラミンゴがここで繁殖、子育てを行います。フラミンゴがこの過酷な環境を生殖地として選んだ理由は、この苛烈な環境ゆえに敵が侵入してこず、安全に巣作り、子育てができるからです。

また、フラミンゴはナトロン湖を赤くする理由でもある微生物を餌としているため、餌にも困らないことも大きな理由となっています。ナトロン湖が赤くなればなるほどフラミンゴにとっては餌が増えるので、フラミンゴにとっては絶好の餌場です。フラミンゴが赤い理由はこの赤い微生物を食べているからで、餌が無くなれば白くなります。

ナトロン湖に住む哺乳類

ナトロン湖の周囲には、哺乳類も数多く生息しています。シマウマやガゼル、アフリカゾウ、キリンなどアフリカらしい動物たちが名を連ねます。ナトロン湖の観光では、珍しい赤い湖や石化した動物たち、フラミンゴや珍しい魚だけでなく、これぞアフリカ!というような、大自然も感じることができます。

タンザニア「ナトロン湖」への行き方は?

ナトロン湖は孤立した観光地とも言われており、行き方はあまり多くありません。広大な土地ですので、他の観光地と掛け持ちで行く場合は余裕を持った日程をおすすめします。行き方や泊まる場所の確保などが難しいので、海外旅行になれていない人は、ツアーに参加するか、慣れている人と行動を共にしましょう。

行き方1:東京からキリマンジャロへ

行き方としては、まずは飛行機で成田空港からキリマンジャロ国際空港を目指します。キリマンジャロ国際空港へは、ドーハやドバイ、エチオピアなど何種類かの経由地がありますので条件によって使い分けましょう。フライト時間は約20時間前後かかります。長旅をゆったり楽しみましょう。

行き方2:キリマンジャロからアルーシャへ

キリマンジャロ国際空港からアルーシャへは車で行く行き方がおすすめです。車で行く場合、30分ほどで到着します。アルーシャで一泊するか湖畔のマサイの集落周辺で一泊するかのどちらかを選びます。時間やその後の行程にもよりますが、おすすめはマサイの集落周辺での宿泊です。テントキャンプなどタンザニアならではの野趣ある宿泊もできます。

行き方3:アルーシャからナトロン湖へ

宿泊した場所にもよりますが、車でアルーシャからナトロン湖へ向かう行き方がおすすめです。舗装されていない道が続くので、ムチウチには気を付けましょう。また、タンザニアの文化や生活に触れたいという人は歩いても行くことができます。現地の学校や野生動物の群れ、広大で雄大な大自然など道中にも見るべきスポットはたくさんあります。

ただ、宿泊している場所からナトロン湖まで車で3時間ほどかかる場合もありますので、歩いて行く場合は覚悟が必要です。ツアーでなくても、ホテルの窓口でお願いすると案内人を紹介してくれる場合が多いです。広大な土地ですので、一人で行くのはおすすめできません。必ず案内してくれる人を探し、同行してもらいましょう。

タンザニア「ナトロン湖」へ行く場合のおすすめの持ち物は?

タンザニアへ行く際の常識ですが、防寒着は必ず持って行きましょう。タンザニアの朝夕はとても冷え込みますので、フリースやライトダウンジャケットなどが嵩張らず便利です。また、靴下は必ず長めのしっかりとしたものにしましょう。日本のキャンプでも常識ですが、肌の露出をなるべく抑え、虫や日焼けから身を守りましょう。

また、除菌ウェットティッシュは衛生管理のためにも一つは持っていると便利です。サングラスやストール、マスクや薄手の長袖など強い日差しや砂埃から身を守ってくれるのでおすすめです。ナトロン湖特有のおすすめの持ち物は、長靴です。長時間歩くのと、ナトロン湖はぬめぬめとした沼ですので、湖のそばを歩く際は長靴があると便利です。

タンザニア「ナトロン湖」の驚きポイント1:真っ赤な湖面

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「ナトロン湖」が「炎の湖」と呼ばれる理由でもある真っ赤な湖面は、見る人々に強烈なインパクトを与えます。その赤い姿は「本当にこれが湖?」と目を疑いたくなります。「ナトロン湖」が赤い理由は、この過酷な環境に住む微生物にあります。藍藻類の一種で、フラミンゴの餌にもなるこの微生物が赤い色素持っているのです。

特に乾季で湖の水が少ない時期は、湖水の塩分濃度が上昇し、ナトロン湖に住む微生物が活発に繁殖を始めます。微生物が大量に繁殖することによって、まるでマグマのような真っ赤な湖が誕生します。真っ赤に染まる湖を目撃したい場合は、ぜひ乾季にナトロン湖へ行くのがおすすめです。

タンザニア「ナトロン湖」の驚きポイント2:湧き出るソーダ水

「ナトロン湖」にはソーダ水、いわゆる炭酸ナトリウムがあちこちから湧いています。炭酸ナトリウムは水に溶けるとアルカリ性を示す性質があり、ナトロン湖のPH値は9〜10.5の高さを示します。ただ、この数値の高さは石鹸水と同じ程度ですので、それ単体だと水で洗い流してしまえば良い程度で、それほど危険ではありません。

ただ、水温は60度にも達するため強アルカリ性の水が常に蒸発しているという異様な場所になっています。アンモニウムと同じような成分ですので、臭いはかなり強烈です。ナトロン湖の湖面には炭酸ナトリウムが結晶化したものが浮かんでおり、それが不思議な模様を作り出しています。

タンザニア「ナトロン湖」の驚きポイント3:石化した動物達

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「ナトロン湖」が世界の人々を惹きつけて止まない理由の一つが、石化した動物達でしょう。一般的にはメドゥーサの神話のように「石化」と言われることも多いですが、現象としては「石灰化」が正しいです。小動物だけで無く、体の大きな動物も石化しているのを見ることができます。

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大自然が生んだ「ナトロン湖」の過酷な環境は、エジプトでミイラを作っていた環境と似ている言われています。「ナトロン湖」の名前の由来である「ナトロン」という物質は、古代エジプト人がミイラを作る時に乾燥剤として使っていた化合物と同じもので、形を崩さず綺麗なまま乾燥することができます。

「ナトロン湖」に豊富に含まれる炭酸ナトリウムと塩分はナトロンと同じ成分を持つため乾燥剤の役割を果たし、それが生物の石灰化を招きます。とは言ってもそれほど強い成分なわけではないので、成分の面だけを考えたら、例えナトロン湖の水に触れたとしても洗い流せば大丈夫です。

しかし、ナトロン湖では洗い流す水がないことと、湖の温度が非常に高いことが合わさって、このような石化した動物たちが生み出されます。つまり、ナトロン湖の動物たちは、なんらかの理由で湖に落ちた場合、その高い温度で火傷状態になることで動くことができなくなり、その結果、湖に触れたところが石灰化して死にいたるというわけです。

もちろん、ナトロン湖に入った瞬間に石化するということはなく、触れた部分が乾いてそのまま保存されるということです。どうしてその動物達がナトロン湖に入ってしまったのか、詳しいことはわかりません。いずれにせよ、湖の周辺にはとても異様でショッキングな光景が広がっており、訪れる場合は少し覚悟が必要かもしれません。

タンザニア「ナトロン湖」の驚きポイント4:フラミンゴの大群

ナトロン湖がフラミンゴの生息地として選ばれた理由は前述の通りです。繁殖期は、地平線の限りまでフラミンゴのピンクが続き、絶景を作り出します。その景色を見たい人は、10月〜12月あたりがおすすめですが、あまりの数の多さに驚くかもしれません。その季節以外ももちろんフラミンゴはいますので、美しい景色を見ることができます。

タンザニア「ナトロン湖」がなくなる?

石化する動物や赤い湖など様々な自然現象で有名な「ナトロン湖」ですが、その姿が消えていくのでは?と心配されています。 流域の山林伐採や水力発電の計画により淡水がナトロン湖に流れ込み、塩分濃度のバランスが崩れていることが原因と言われています。様々な対策が打たれてはいますが、これといった打開策はまだ現れていません。

「ナトロン湖」は2001年にはラムサール条約の登録地に指定されているなど貴重な自然であり、その危機を叫ぶ人は少なくありません。絶滅危惧種であるフラミンゴの生息地として活躍する貴重な環境であるだけでなく、石化した動物など世界で類をみない環境を作り出すナトロン湖ですが、将来見ることができなくなるかもしれません。

タンザニア「ナトロン湖」周辺のおすすめ観光:たくさんの山々

ナトロン湖の周辺には山がたくさんあります。形が美しい山も多く「ナトロン湖」から眺めるだけでも十分楽しめます。ツアーで行く場合、周辺の山への登山もセットになっている場合が多いです。神の山と呼ばれている山もありますので、ぜひ足を運んでみてください。ただし、噴火したり等の危険もありますので、必ずガイドをつけましょう。

タンザニア「ナトロン湖」周辺のおすすめ観光:サファリ

タンザニアと言ったらサファリは外せません。大自然に包まれて、大きな動物たちがゆったりと過ごす様を見ることができます。サファリは様々な国にありますが、その中でもタンザニアは質がとても良いと高評価です。その分値段も高いですが、ぜひ足を運んでみてください。

タンザニア「ナトロン湖」で大自然を感じよう

いかがでしたか?タンザニア「ナトロン湖」では、石化した動物や特殊な魚など、見たことのない景色をたっぷり楽しむことができます。世界にはまだまだ知らないことが数多くあるということが実感できる、不思議な観光スポットです。タンザニアで大自然の迫力とそこに生きる動物たちの美しさを体感してみませんか?

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この記事のライター
maho