会津東山温泉『向瀧』は福島の文化財!旅館の魅力やアクセスは?

福島県会津若松にある東山温泉街にこの向瀧(むかいたき)はあります。長い歴史を持つ旅館で、向瀧の木造建築は国の登録有形文化財にも登録されています。この記事では向瀧の歴史や温泉、その建物、お食事、周辺の日帰り温泉の情報をご紹介します。

会津東山温泉『向瀧』は福島の文化財!旅館の魅力やアクセスは?のイメージ

目次

  1. 1明治時代からの歴史のある「向瀧」!
  2. 2向瀧の観光情報1:アクセス
  3. 3向瀧の観光情報2:歴史
  4. 4向瀧の観光情報3:客室
  5. 5向瀧の観光情報4:木造建築の魅力
  6. 6向瀧の観光情報5:国の登録文化財
  7. 7向瀧の観光情報6:温泉
  8. 8向瀧の観光情報7:お料理
  9. 9日帰り温泉のある東山温泉
  10. 10向瀧で国の登録文化財に泊まってみよう!

明治時代からの歴史のある「向瀧」!

東山温泉に行く予定があるなら「向瀧(むかいたき)」に宿泊するのがおすすめです!国の有形文化財に登録されている向瀧は建物そのものだけでもとても魅力的です。会津でおすすめの鯉料理も楽しめます。この記事ではそんな向瀧の木造建築や温泉、お食事、周辺の日帰り温泉の情報についてご紹介します。

向瀧の観光情報1:アクセス

車でのアクセス

32026387 184044488917281 433148856255905792 n.jpg? nc ht=scontent hkg3 2.cdninstagram
mukaitaki

「向瀧」への車でのアクセスは、磐越自動車道会津若松インターチェンジより7kmです。インターチェンジから大体15分でつきます。瓦屋根が目印です。向瀧旅館の玄関前には7台程度の駐車スペースしかないため、係員の方が近くの向瀧専用駐車場まで案内してくれるそうです。

電車でのアクセス

31375909 1803285119729569 2135012141009207296 n.jpg? nc ht=scontent hkg3 1.cdninstagram
machakick

向瀧旅館への最寄り駅は「JR磐越西線・会津若松駅」です。福島空港からのアクセスは、福島空港から郡山駅までバスで40分、JR郡山駅から会津若松駅まで電車で約70分です。料金は郡山駅までのバスが700円、会津若松駅までのJRが特急利用で1460円です。

会津若松駅からはタクシーで約15分、2000円ぐらいです。また「ハイカラさん」「あかべぇ」というまちなか周遊バスも走っていて、会津若松駅から東山温泉駅下車で、向瀧旅館までは歩いて90秒です。送迎バスは残念ながら用意していないそうなので、事前にしっかり調べてから出発してください。

向瀧の観光情報2:歴史

明治時代

31475728 2055836841403378 4245599997006970880 n.jpg? nc ht=scontent hkg3 2.cdninstagram
mukaitaki

向瀧は明治35年頃には会津藩の指定保養所として現在と同じ場所に存在していました。その頃から「きつね湯」と呼ばれていて、その当時の向瀧を描いた絵が残っています。人力車や水車が描かれており、池沿いの旅館の一角には15mもの杉の梁が使われています。この梁は現在も残っているそうです。

大正・昭和時代

32187957 394815780927338 5253395969726218240 n.jpg? nc ht=scontent hkg3 1.cdninstagram
mukaitaki

大正時代には玄関の部分が新築され、「はなれ」も完成しました。この頃になると白黒写真に自動車が写っています。この「はなれ」は宮内庁指定棟とされており、その当時えらい方々が東山温泉にいらっしゃったときに宿泊できる部屋を作りなさいとの指示があったそうです。

平成時代

31519362 586736575038500 5460579269325357056 n.jpg? nc ht=scontent hkg3 2.cdninstagram
mukaitaki

1992年4月に、向瀧の中庭で四極通商サミット晩餐会が行われました。その当時に世界の通商産業に関わっていたメンバーが集まりました。向瀧の中庭の桜はちょうど満開で、中には夜桜を楽しまれた方もいらっしゃるそうです。2001年には25年ぶりの記録的な大雪で大広間、桐の間の屋根や生け垣などが崩壊してしまいました。

向瀧の観光情報3:客室

32121835 204983053451986 3711409453837320192 n.jpg? nc ht=scontent hkg3 2.cdninstagram
mukaitaki

向瀧には全部で24室の客室があります。すべて木造建築で国の文化財に登録されています。国の文化財に泊まれる機会なんてあまりないものです。現在は、その建物は再現不可能とも言われているほど貴重な建物です。大正時代に宮内庁特別室として使われていた客室は、現在も特別室として残っています。

31973690 178543092845386 2745657787856977920 n.jpg? nc ht=scontent hkg3 2.cdninstagram
mukaitaki

特別室は3部屋に分かれていて、全部で20畳あります。専用のお風呂と周り廊下もついた書院造りの建物です。野口英世も大正4年に会津若松での講演会を終えた後、親しい仲間たちとこの特別室に泊まったそうです。お風呂場の天井は湾曲し、白く塗られた光のたくさん入る浴室です。黒と白のタイルには排水口の穴を目立たせない効果があります。

30079201 194231054701664 8562831896663293952 n.jpg? nc ht=scontent hkg3 2.cdninstagram
mukaitaki

客室は中庭向き、湯川向き、温泉付き、階段少なめの客室とタイプによって分けられています。温泉付きのお部屋は100%源泉かけ流しで、24時間好きなときに好きなだけ東山温泉を堪能できます。らんの間は「さるの湯」に近く、家族風呂や「きつね湯」に行くにも便利な位置にあり、足の悪い方にはおすすめの客室です。

向瀧の観光情報4:木造建築の魅力

31686902 189723241672716 3801180175903752192 n.jpg? nc ht=scontent hkg3 1.cdninstagram
photogeni_taro

次に向瀧旅館の建物の魅力について紹介していきます。玄関から入り、客室に向かう廊下では美しい苔が魅力の中庭が見渡せます。雪の時期は雪見ろうそくが用意され、とても幻想的な世界に変わるんだとか。回廊の天井には節目や割れ目のない質の高い杉の木が使われていてとても美しいものです。飾り窓なども作られていて、向瀧旅館ならではの遊び心も見受けられます。

28753923 176125793016199 3164998848242253824 n.jpg? nc ht=scontent hkg3 2.cdninstagram
mukaitaki

客室の障子や欄間は外からの光を和らげ、お客様が優しい光の中で過ごせるよう設計されています。その部屋名に因んだお花などのデザインが欄間に施されていたり、障子には幾何学的に組まれた竹が使われています。旅人が心と体を癒せるように、光に気を配り、昔ながらの工夫がとても魅力的です。

25室ある客室はすべて違う造りとなっています。桜の時期や雪見ろうそくの時期など、季節によって宿泊するお部屋を変える方も多いそうです。中庭向きの客室はこじんまりしていて落ち着くと人気があり、おすすめです。また大広間の格天井も魅力の1つで、会津の特産品である質の高い桐が使われています。

向瀧の観光情報5:国の登録文化財

29090328 156319108393006 3906625071879290880 n.jpg? nc ht=scontent hkg3 2.cdninstagram
mukaitaki

向瀧旅館は平成8年10月に第一号物件として国の文化庁・登録有形文化財に登録されました。登録有形文化財とは建てられてから50年経ったものが対象で、「国土の歴史的景観に寄与しているもの」、「造形の規範となるもの」、「再現することが容易でないもの」が基準となっています。

27878087 420603725043125 9092685845713911808 n.jpg? nc ht=scontent hkg3 1.cdninstagram
mukaitaki

登録されたのは向瀧玄関、はなれ、2つの客室棟で、旅館の木造部分すべてが文化財として認められました。明治時代から昭和時代初期の建築は、現在は再現することができなくなった木材などが使われています。向瀧旅館には職人の技がそのまま残されており、1つ1つの工夫に歴史を感じるとても魅力的な建築物です。

向瀧の観光情報6:温泉

東山温泉

東山温泉は740年代に三本足の鳥に導かれて発見されたと伝えられています。江戸時代には会津藩が湯治湯として使用し、周辺の街は会津若松の奥座敷として発展しました。東山温泉の温泉街には、旅館など20軒が湯川沿いに並びます。東山温泉の湯量は毎分1500リットル。硫黄塩泉で、リウマチや運動器障害、皮膚疾患などに効果があります。

11195756 378877245631816 808073208 n.jpg? nc ht=scontent hkg3 1.cdninstagram
komifu235

向瀧の温泉には、きつね湯、さるの湯、貸切家族風呂の3種類あります。きつね湯は、源泉から動力など全く使わない自然湧出でお湯が溜められます。自然そのままの温泉を楽しむことができるのがおすすめのポイントです。お湯は熱めの45度ぐらいですが、湯冷めしにくく、上がった後も体がぽかぽかと暖かいです。

28754625 182644869011548 8295136046916567040 n.jpg? nc ht=scontent hkg3 1.cdninstagram
mukaitaki

洗面台には白御影石、大理石などが使われており、石の加工がとてもユニークです。きつね湯にはシャワーや蛇口がなく、昔ながらのお風呂場です。さるの湯の浴槽は大理石でできており、大きな窓からは新緑の木々が見渡せます。貸切家族風呂は無料で、しかも予約なしで利用できます。家族でなくても、1人で温泉を堪能したい方にもおすすめの貸切風呂です。

向瀧の観光情報7:お料理

向瀧旅館でのお食事は、朝食、夕食ともそれぞれのお部屋で召し上がっていただけます。地元会津の食材がたくさん使用されており、えび、かに、まぐろなどの海の幸はあまり取り扱いません。向瀧旅館でおすすめなのが「鯉料理」です。江戸時代に会津藩では大飢饉が3年続き、それから逃れるために鯉の養殖技術を確立しました。

それから山の中にある会津では、鯉が貴重なタンパク質として重宝され、魚料理の中で最も位の高い料理となりました。特に砂糖がたっぷり使われた鯉の甘煮は裕福な家庭でしか食べられなかった高級品だったとか。鯉はアミノ酸、タウリン、コラーゲンを豊富に含みます。美容と健康のためにぜひ召し上がってみてはいかがでしょうか。

向瀧限定の純米酒!

向瀧旅館では、野口英世の墨書から生まれた「美酒佳肴(びしゅかこう)」という純米酒を楽しむことができます。このお酒は向瀧の社員全員で仕込まれます。2017年からは美酒佳肴の飲み比べセットも販売が始まりました。おすすめなのが美酒佳肴をたっぷり含んだケーキや酒粕で作ったシャーベットです。お酒好きにはとても魅力的な商品です。

Thumb会津若松おすすめカフェ特集!駅前のおしゃれ店や人気ランチ徹底調査!
会津若松は歴史のまちとしても有名ですが、市内には個性的なカフェや喫茶店が数多くあるのも特徴で...

日帰り温泉のある東山温泉

向瀧旅館では残念ながら日帰り温泉を受け付けていませんが、周辺の東山温泉で日帰り温泉利用ができる旅館がたくさんあります。「いろりの宿・芦名」の日帰り温泉は18時から20時50分まで。料金は大人1000円です。こちらの温泉は少し熱めで、単純泉なので肌に優しいやわらかいお湯です。「おやど東山」でも日帰り温泉が可能です。

日帰り温泉は11時から16時まで。料金は大人が500円、子どもが250円です。この旅館のすぐ近くには湯川の渓流が流れ、お風呂まで川のせせらぎが聞こえてきます。ゆったりとした雰囲気の昔ながらのお宿で、館内には草花や木々の緑がたくさん楽しめます。窓から見える自然と川の音、温泉に癒されてみてはいかがでしょうか。

向瀧で国の登録文化財に泊まってみよう!

いかがでしたでしょうか。福島県会津にある向瀧旅館をご紹介しました。国の登録文化財に泊まれるなんてあまりできない経験ではないでしょうか。職人の細工が光る建物は、建築物に詳しくない方でも楽しめるはずです。他の旅館では日帰り温泉も楽しめるので、1日お休みができたらぜひ東山温泉に出かけてみては。

関連記事

Original
この記事のライター
chi3mi

新着一覧

最近公開されたまとめ