2018年06月10日公開
2020年03月25日更新
頤和園(いわえん)は北京の世界遺産!美しい庭園や仏香閣の見所をチェック!
頤和園(いわえん)は北京に行ったら絶対に行かなければならない観光地だ。万里の長城や故宮も有名だが、世界遺産でもある頤和園は見所が盛り沢山である。ここではそんな頤和園の見所を余すことなくチェックする。これも読めばアナタは頤和園通になること間違いなし。

目次
頤和園(いわえん)とは
頤和園(いわえん)は中国最大の皇室庭園といえる。それに世界遺産にも登録されているのだ。場所は北京の北西に位置する。総面積290haという広大さだ。昔も今も北京の観光の中心といえるのである。今まではアクセスが悪かったが地下鉄が開通してからは便利になっている。それでは見所がいっぱいの頤和園の旅に出発するとしよう。
頤和園の歴史あれこれ
頤和園は皇室庭園としたが、時代は清代にさかのぼる。自然物ではなく完全に人工的な庭園であるのが清の繁栄を物語るというものである。この清代の皇帝の壮大な離宮後はどのようして造られたのか、その歴史を少し辿ってみることにする。歴史を知ればまた頤和園の観光が楽しくなるというものだ。
清朝第6代皇帝乾隆帝(かんりゅうてい)が造営!
頤和園の始まりは、清朝第6代皇帝乾隆帝(かんりゅうてい)が母親の還暦を祝って造営されたとされる。江南地方へ6度も行幸し蘇州の美しい風景や街並みに感激した皇帝は頤和園に蘇州を模したのである。街並みを模した蘇州街という場所もある。莫大な富と権力を背景に皇帝の壮大な夢の結晶が実現した離宮庭園が完成したのである。
西太合(せいたいごう)が豪華に再建!
それから100年後の1860年、第2次アヘン戦争においてイギリス・フランスによって頤和園は破壊され廃墟になった。1880年、頤和園を再建したのは清朝の咸豊帝(かんぽうてい)の妃西太合(せいたいごう)であった。清朝末期、西太合はその栄華を謳歌するように頤和園をより豪華に再建した。頤和園には西太合の影響が色濃く残っているのである。
頤和園は北京の世界遺産
1998年頤和園は北京の庭園として世界遺産に登録された。290haの4分の3は「昆明湖」という人工の湖で、掘った土で築かれた山が「万寿山」であり、シンボルの「仏香閣」がそびえ立っている。宮殿もたくさんあり、昆明湖に沿った長廊は728mに及び梁には14000枚の花鳥風月や歴史、古典の絵画が並ぶ。莫大な改修費を使った西太后に感謝である。

頤和園へのアクセス
北京中心部から頤和園のアクセスはちょっと前まではタクシーやバスに限られていて不便だった。いまでは地下鉄が頤和園の近くまで開通し便利になったし、運賃も安いから絶対に地下鉄のアクセスがおすすめだ。他には昔の西太后が通ったように北京の運河をクルージングを豪華に楽しむアクセスかである。
地下鉄4号線
2009年9月に「地下鉄4号線」が開通した。これにより北京中心部から頤和園までは30分ほどで運賃は7元(約100円)ととても安いアクセスだ。タクシーを使ったらかなりな出費であるから助かる。頤和園には「西苑駅」からは徒歩15分、「北宮門駅」からは徒歩5分というところだから頤和園内の施設見学によって使い分けたらいいだろう。
クルージング
皇帝や西太后が頤和園へ行くには北京の運河を通って行ったのである。ここはあやかってクルージングのアクセスと洒落てみようじゃないか。船は皇帝専用船「龍船」を模した金色の遊覧船だ。「北京展覧館」前から約1時間のクルージングである。いざ皇帝専用だった水路を通って頤和園を目指し出発だ。料金は片道40元(約600円)とリーズナブル。
道中は飽きない。「北京動物園」を過ぎると「五塔寺」「国会図書館」「紫竹院公園」を通る。そして水門があって水位を調節。この辺りには西太后の休憩所であった「報恩楼」「万寿寺」がある。「新麦鐘橋」「泉宗寺」を過ぎると「蘇州街」に着き終点の頤和園というロマンあふれるクルージングは終了。西太后になった気分はいかがであろうか。

頤和園の概要
西太后が隠居所にも選んだ中国最大の皇室庭園の頤和園。総面積290haのうち220haが「昆明湖」である。湖上には3つの島がある。湖を掘った土で造った「万寿山」には「仏香閣」や「清晏舫」「排雲殿」「長廊」などの宮殿や寺、建物が多数存在する。1日で頤和園全てを廻るのは容易ではないから、はじめから観る施設を絞って計画することだ。
頤和園の見所1:仏香閣・排雲殿
万寿山に建つ頤和園のシンボル「仏香閣」と南に隣接する「排雲殿」がおすすめの見所だ。ここを観ないと頤和園に行ったとは言えない。現在でも見上げて圧倒する3階建ての仏香閣であるが当初の予定は9階建てだったというから驚きである。「排雲殿」は元々は乾隆帝が母の還暦を祝って建てた寺である。これらは主要建築群の中軸線上に建つ。
仏香閣
地下鉄「北宮門駅」から、後で述べるが蘇州街(そしゅうがい)を通って「万寿山」の頂に至ると頤和園のシンボル仏香閣(ぶっこうかく)がそびえ建つ。乾隆帝が母の健康と長寿を祝って建てた8角3層の塔。20mの基壇の上に36.5mの塔は実際に観ると壮大さに圧倒される。西太后が再建した際に内部に「千手音菩薩堂」を安置した。
また、「仏香閣」からは頤和園の全景が見渡せる。特に頤和園の4分の3を占める220万haの昆明湖の全景には、その広大さに息を飲み感動することだろう。これが完全に人工にできた湖だと知るとどれだけの権力と財力があったのだろうと想像を絶するのである。その昆明湖からも「仏香閣」は万寿山にそびえ立つシンボルとして輝いているのだ。
排雲殿
元の寺を西太后が建て直した頤和園の正殿である排雲殿(はいうんでん)。ここは西太后が自分の誕生日を盛大に祝ったことで有名だ。内部には西太后が誕生日の祝賀を受けたとされる「宝座」がある。数々の装飾が施されているのである。西太后の肖像画もあるので当時の模様を想像してみよう。

頤和園の見所2:清晏舫から長廊・楽寿堂
万寿山の麓(昆明湖の畔)の見所を紹介する。万寿山の西にある船の形の大理石の建物「清晏航」。東には西太后の居室であった「楽寿堂」が建つ。そして、中心の排雲殿を挟んで清晏舫から楽寿堂までの750mもの連なる長大な廊下の「長廊」は素晴らしい絵画などに感激する。アナタは歩ききれるだろうか。
清晏舫
ここも元は乾隆帝が造営した全長36mの石の船である「清晏舫」。大理石でできた建物はまるで昆明湖の湖上に浮かんでいるようだ。「絶対に沈まない船」を清王朝にたとえたそうである。やはりアヘン戦争で喪失したが西太后が再建。ヨーロッパ調の意匠に変え、雨が降ると船体の4頭の龍の口から水を吹き出す。ここも公園のシンボルである。
楽寿堂
西太后が清国の軍事費をも使って再建したといわれる頤和園。そのせいで日清戦争にも影響したといわれるほどだ。その西太后の居室であったとされる「楽寿堂」である。「長廊」はここまで続いている。前庭には銅製のシカやツルの置物などが並び、モクレンやボタンなどの花も咲く。内装も豪華であるから見学をおすすめする。
長廊
「排雲殿」を中心に、西は「清晏舫」まで東は「楽寿堂」までの総延長750mの屋根付きの長大な廊下である。中国庭園の重要な建築物の1つだ。柱の梁には14000枚の花鳥風月などや「三国志」「西遊記」などの極彩色の絵画が並びそれは見事しか言いようがない。また、皇帝たちは雨の日などここから幽玄の昆明湖を眺めていたそうである。
頤和園の見所3:昆明湖
乾隆帝が造った人口の湖「昆明湖」は、昔漢の武将が長安の昆明湖で軍隊を訓練した故事によって名付けられたようである。湖上には3つの島がありそこから見る万寿山の景色もまた絶景なのだ。また、長廊の沿っては遊覧船やボート乗り場が多数あるので、湖に出て昆明湖の広大さを体感するのもおすすめだ。
南湖島
昆明湖の中央付近に浮かぶ「南湖島」。ここからの対岸の「仏香閣」の見晴らしが素晴らしい。長廊からの遊覧船からたどり着けるが、この島に架かる全長150mの橋「十七孔橋」が有名だ。北京の「盧溝橋」と蘇州の「宝帯橋」の特徴があり、17のアーチと欄干の上の544体の獅子の像が並んだ様は圧巻である。
西堤六橋一楼
昆明湖の南西部には杭州の西湖蘇堤を模した西堤がある。6つの橋がある中でもひときわ威容を誇っているのがアーチ上の「玉帯橋」である。また、堤には3つの建物で構成されている「景明楼」が建つ。この西堤一帯を「西堤六橋一楼」というのである。ここを散歩して対岸の万寿山の絶景を鑑賞するのもおすすめだ。

頤和園の見所4:東宮門・徳和園
頤和園の正門は軒下に高緒帝直筆「頤和園」の額がある「東宮門」である。そこからすぐの所にあるのが「徳和園」。正面が3階、背面が2階という西太后のための劇場であったところだ。高さ21mで1階の舞台幅が17m。中には西太后のゆかりの品々が多数展示されている。この向かいにある「頤楽殿」は西太后だけが観劇した場所だ。
頤和園の見所5:蘇州街
江南の蘇州商店街を模した官市であった「蘇州街」。皇帝が庶民と同じような買い物がしたいと造らせた街のようだ。近年は、地下鉄の駅にも近いところからお土産店やレストランが並ぶ街として復元されているのだ。当時の清朝衣装を着た店員が接待してくれる。世界遺産頤和園のお土産はここで買うのがいいだろう。
北京の世界遺産頤和園がすばらしい
北京に行ったら世界遺産の頤和園の観光は欠かせない。北京の人々も夏は必ず頤和園を訪れるのだ。頤和園はまさに山水の名園といえるのである。今は地下鉄の開通でアクセスもいいので1度といわず何度も頤和園を訪れてほしいものだ。時には西太后になったつもりで西太后が溺愛した頤和園の観光を楽しむのもおすすめだ。
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