シーギリヤロックはスリランカの世界遺産!美しい空中宮殿の見どころは?

シーギリヤロックは、紅茶で有名なスリランカにある人気の観光スポットです。しかもスリル満点の階段を登ると、フレスコ画や『天空の城』といわれる宮殿の遺跡が見られます。そこで、スリランカの世界遺産シーギリヤロックについて、行き方や入場料・歴史などをご紹介します。

シーギリヤロックはスリランカの世界遺産!美しい空中宮殿の見どころは?のイメージ

目次

  1. 1「シーギリヤロック」って何?
  2. 2スリランカの世界遺産「シーギリヤロック」ってどんなところ?
  3. 3シーギリヤロックにまつわる悲しい歴史とは?
  4. 4世界遺産「シーギリヤロック」を詳しく知るならココ!
  5. 5シーギリヤロックの見どころ1.水の庭園
  6. 6シーギリヤロックの見どころ2.謎の美女と出会える?
  7. 7シーギリヤロックの見どころ3.ミラーウォール
  8. 8シーギリヤロックの見どころ4.巨大なライオンの前足
  9. 9シーギリヤロックの見どころ5.スリル満点の階段
  10. 10シーギリヤロックの見どころ6.頂上からの景色と宮殿の遺跡!
  11. 11スリランカの世界遺産「シーギリヤロック」の入場料は?
  12. 12スリランカの世界遺産「シーギリヤロック」全体を眺めるならばココ!
  13. 13シーギリヤロックを登頂する際の注意点!
  14. 14スリランカの世界遺産「シーギリヤロック」への行き方
  15. 15スリランカの世界遺産「シーギリヤロック」へ行ってみよう!

「シーギリヤロック」って何?

「シーギリヤロック」とは、スリランカにある8ヶ所の世界遺産のうちの1つで、巨大な岩山です。シーギリヤロックは、頂上からの眺めが素晴らしいので絶景スポットとしても知られていますから、スリランカへ行ったなら是非とも訪れておきたい観光スポットです。そこで、謎の多い「シーギリヤロック」について、宮殿の遺跡や行き方・入場料などご紹介します。

スリランカの世界遺産「シーギリヤロック」ってどんなところ?

シーギリヤロックは、インド半島南東・インド洋上の島国で、北海道とほぼ同じ大きさのスリランカ民主社会主義共和国のほぼ中央に位置しているシギリヤエリアにあります。ちなみにスリランカには、『光り輝く島』という意味があります。

シーギリヤロックは、ユネスコ世界遺産に『古都シギリヤ』として1982(昭和57)年に文化遺産に認定されており、歴史を肌で感じることのできる人気の観光スポットです。

シーギリヤロックは火道内のマグマが固まって出来た岩山で、大きさはなんと南北約180m・東西約100m・標高約370m・岩そのものの高さは195mあり、全方向切り立った崖になっています。シーギリヤロックに近付くとその大きさに圧倒されます。

Thumbスリランカの世界遺産おすすめランキング!見どころ&アクセスも紹介!
豊かな自然と長い歴史を持つスリランカには合計8つの世界遺産があります。ここではその世界遺産の...

シーギリヤロックにまつわる悲しい歴史とは?

シーギリヤロックの頂上に宮殿が作られた背景には、"狂気の王"と呼ばれるカッサパ王の孤独で悲しい歴史が関係しています。

シンハラ王朝の5世紀後半、平民出身の母を持つカッサパ1世は、477年にクーデターを起こして父王ダーツセナから王位を奪取しました。本来王位を継承するはずだった異母兄弟の弟モッガラーナは、インドに逃れてカッサパは望み通り王位に就くことができました。

カッサパ王は、獄中にいる父に財産のありかを訪ねても白状しようとしないので、司令官に命じて殺害してしまいました。しかし父を殺してしまったという自責の念と、弟モッガラーナの復讐に対する恐怖の念から、亡き父がシギリヤの岩山頂上に建てようとしていた宮殿を完成させることにしました。

この宮殿は、死に追いやった父に対する供養と同時に弟モッガラーナの復讐から身を守る手段であった為、即位から7年後に宮殿は完成して難攻不落のシーギリヤロックの山上の宮殿で暮らしました。

ところがこの暮らしは長くは続かず、495年に弟モッガラーナの復讐が始まり、包囲されて観念したカッサパ王はのどを掻き切り自害しました。カッサパ王亡き後王位に就いた弟モッガラーナは、シーギリヤを仏教僧に寄進しました。そのためシーギリヤは、13世紀から14世紀迄修道院として存続していたそうです。

世界遺産「シーギリヤロック」を詳しく知るならココ!

スリランカの世界遺産「シーギリヤロック」を登頂する前、もしくは体力に自信のない方や時間があまりない方にお勧めしたい場所が、シーギリヤロックの手前にある「シーギリヤ博物館」です。

入場料は有料ですが、シーギリヤロックのチケットに博物館のチケットもセットになっていて、無料で入ることができます。ちなみにこの博物館の入場料は、5USD(アメリカドル)・660Rs.(ルピー)となり、営業時間は8時30分から17時30分迄です。

この博物館では、シーギリヤロックで発掘された遺物が展示されていたり、シギリヤ・レディを再現したコーナーなどがあり、詳しく知ることができます。シーギリヤロックを登頂出来なくても十分雰囲気を味わうことができますので、博物館を覗いてシーギリヤロックの歴史を感じてみてはいかがでしょうか。

住所 Sigiriya Thalkotta | Sigiriya Thalkotta, Sigiriya, Central Province, Sigiriya, Sri Lanka 

シーギリヤロックの見どころ1.水の庭園

シーギリヤロックの周りには城壁に沿った堀があり、この堀は蓮もあり今もたっぷり水があります。この堀には、昔外敵からの防御のためにワニが放たれていたそうで、今でもまれにワニやインドリクオオトカゲの姿を見かけるそうです。ここにいるワニが、シーギリヤロックの歴史を物語っているのかもしれません。

入口から堀を超えて敷地内に入ると、シーギリヤロックまでの真っ直ぐ伸びるメインロードの左右には、水の庭園が広がります。この庭園には、貯水池の跡や水路・プール・噴水などがあり、石を積み上げて作られている水路はメインロードを挟んで左右対称に造られています。

ここにある噴水は、石に複数の穴を開けて造られたものです。噴水が造られて1000年以上経過した現在でも、11月から2月頃の雨の後に噴水から水が噴き出す様子を見られることがあります。

歴史的に見てもたいへん優れた治水技術を持つこの場所を見学しながら、かつての人々の暮らしに想いを馳せてみてはいかがでしょうか。

シーギリヤロックの見どころ2.謎の美女と出会える?

謎の美女「シギリヤ・レディ」として知られている妖艶な女性像が見られる場所への行き方は、シーギリヤロックの中腹にあるらせん階段を登った所で見ることができます。この女性像は、カッサパ王が高僧の助言に従って岩山の壁面に描かせたそうです。「シギリヤ・レディ」はフレスコ画で描かれており、スリランカ美術の至宝とも呼ばれています。

フレスコ画とは、野菜や草花・木などから作られた顔料を水または石灰水で溶き、生乾きの状態の漆喰の壁に描く技法をいいます。ただやり直しが効きませんので高度な技術が必要ですが、1度乾いてしまうと水に濡れても滲まないので、保存に適していた技法です。

当初は500体以上描かれていたともいわれていますが、現在では風化により残っている18体を見ることができます。1400年の風化に耐えた「シギリヤ・レディ」は、19世紀にスリランカを統治したイギリス人によって1875(明治8)年に発見され、世界で注目されるようになりました。

「シギリヤ・レディ」がどのような女性なのかについては、所説あります。この女性たちは、宮殿にいた貴婦人や侍女・天国に住む妖精や精霊などといわれていますが、未だにはっきりわかっていないそうです。謎に包まれた神秘的な美女たちに逢いに行ってみませんか。

シーギリヤロックの見どころ3.ミラーウォール

「シギリヤ・レディ」を見たら別のらせん階段を降りてくると、良く磨き上げた壁「ミラーウォール」を見ることができます。シーギリヤロックにある「ミラーウォール」とは、鏡のような光沢のある土壁のことで、『鏡の回廊』と呼ばれています。

ミラーウォールは、王自身が自分の姿を映すために作られたといわれています。この壁には、古代の文字でこの場所を訪れた人々が感動の詩を残した落書きもされているそうですから、探してみてください。

シーギリヤロックの見どころ4.巨大なライオンの前足

 ミラーウォールからなだらかな坂道を登ると、「ライオンテラス」と呼ばれている広場のような空間に出ます。「シーギリヤ」とは、シンハラ語でライオンのことをシンハいい、ギリヤには喉という意味がありますので、"ライオンの喉"という意味です。今は前足だけですが、当時は巨大なライオンの像があって大きな口が入口だったそうです。

この地にライオンを配置した意図は、歴史を見ても特に記されておりませんので、今となってはカッサパ王のみぞ知ることです。ただスリランカ国民の約70%は仏教徒ということも関係しているかもしれません。

ライオンは、仏教の開祖ブッダが悟りを開く前の姿を表現しているといわれています。そのため、仏教の中でも大変重要なシンボルの1つであり、王族のシンボルでもあります。さらにスリランカの民族シンハラ人は、ライオンから生まれたという伝説も残っており、力の象徴であるライオンは国旗に描かれているほど重要な意味を持っています。

ライオンテラスはかなり広い場所ですから、巨大な足に圧倒された記念に巨大な足の前で、記念写真を撮ってみてはいかがでしょうか。かなりのインスタ映えスポットもなりますので、観光の思い出に残しておくのもおすすめです。

スズメバチに注意!

ライオンの顔のあった辺りの左側には、夏になると大きなスズメバチの巣ができることが多くあります。このスズメバチが猛威を振るって登頂ができないこともあるそうです。そこで入場料を支払いますが、スズメバチに刺されてしまうと大変なことになってしまいますから、登頂を諦める勇気も必要です。

上記の看板に書かれている「HORNET」は、「スズメバチ」のことを示すそうです。もしどうしても登頂したい場合は、汗だくになってしまいますが、防護スーツを借りて登る行き方もできるそうです。

ちなみにどうしてスズメバチの巣を駆除しないかというと、「仏教の教えで生き物を殺すことを意味する殺生はいけない」とされているため、あるがままの姿を受け入れているようです。

Thumbスリランカの宗教情報まとめ!食べ物・マナー・文化など旅行での注意点は?
インドに近いスリランカですが、主なスリランカの宗教は仏教です。数種類の人種が存在するスリラン...

シーギリヤロックの見どころ5.スリル満点の階段

シーギリヤロックの頂上への行き方は、ライオンテラスにあるライオンの爪先に挟まれた所から岩山にへばりつくように設置されている狭くて勾配も急な階段を登らなければなりません。しかもこの急な階段は、なんと約1000段程もあります。

この階段には、簡易通路や手すりも設置されていますが、高さがあるためかなり強い風が吹き付けてきます。カッサパ王の時代は王専用のリフトがあったそうです。現在のスリル満点の階段に恐怖を感じますが、頂上にある歴史を感じる宮殿跡や絶景などを楽しみに、最後のひと踏ん張りして登頂してみてください。

シーギリヤロックの見どころ6.頂上からの景色と宮殿の遺跡!

急な階段を登り終えるとご褒美のように360度眼下に広がるジャングルの絶景を眺めることができます。さらに今は宮殿の土台しか残ってはいませんが、かつては約1.6ヘクタールの巨大な宮殿が建っていました。

他にも兵舎や王が水浴びをするプールや整備された人工湖なども見学できます。頂上の宮殿の遺跡は、一通り見るだけでも約30分はかかりますから、ゆっくりと見学してながらカッサパ王が家臣と共に暮らしていた歴史をこの場所で想像してみてください。

夕日スポット!

頂上を目指す階段が混み合うため、早朝にシーギリヤロックを登る行き方もおすすめですが、シーギリヤロックから眺める夕日も美しく、遮るものがありませんから夕日スポットとしてもおすすめの場所なのです。

しかしながら、日が沈むと真っ暗になってしまい階段を降りる際大変危険です。そこで、日が沈み切る前にシーギリヤロックを降りることをおすすめします。

スリランカの世界遺産「シーギリヤロック」の入場料は?

シーギリヤロックへ入場するには、チケットオフィスで入場料を支払いチケットを購入しなければなりません。このオフィスの営業時間は7時から17時迄です。

スリランカの世界遺産「シーギリヤロック」で気になる入場料ですが、外国人価格とスリランカ人価格があります。観光客の入場料は外国人価格になり、2018年6月現在30USD(アメリカドル)・スリランカの通貨ルピーでは4800Rs.ですから、日本円にして約3500円弱になります。

支払方法はドルかルピーのどちらでも可能ですが、スリランカの物価を考慮すると入場料はかなり高いようです。

スリランカの世界遺産「シーギリヤロック」全体を眺めるならばココ!

シーギリヤロックの入場料が高いと感じる方は、シーギリヤロックを登る代わりに隣の岩山「ピドゥランガラ」を登ってみませんか。こちらの入場料は気持ち程度のたった500Rs.なので、日本円にして約350円位で頂上からシーギリヤロックがとてもよく見えます。

ただし、ピドゥランガラロックの登頂ルートは1つしかなく、頂上間近になるとフリークライミングのように岩を登る難関が待ち構えています。この難関を超えた先には絶景が待っていますから、時間に余裕があるならばシーギリヤロックとピドゥランガラロックと両方を登ってみてください。

シーギリヤロックを登頂する際の注意点!

シーギリヤロックを訪れるベストシーズンは、シギリヤの年間平均温度は約28度なので、比較的雨の少ない1月から3月と5月から9月がおすすめです。ただし、1年中夏のように日差しが強いので、日焼け対策の帽子と汗を拭くハンカチ・飲料水は必携です。

シーギリヤロックを登頂される場合は、体力と時間が必要です。体力に自信のある方でも1時間30分位はかかりますので、時間に余裕を持って訪れてみてください。また鉄製の階段や石の階段なども登りますし、あまり足場はよくありません。そこで、動きやすい服装とスニーカーなどの歩きやすい靴で訪れることをおすすめします。

参考までに、頂上で絶景を見たりロック以外の観光ポイントを見学すると約3時間たっぷり楽しむことができます。ただし、シーギリヤロックにはトイレが無く、歴史的にも価値のある「シギリヤ・レディ」のように写真撮影禁止のところもありますから、ご注意ください。

スリランカの世界遺産「シーギリヤロック」への行き方

シーギリヤロックへの一般的な行き方は、日本から飛行機に乗ってコロンボ・バンダラナイケ国際空港へ向かいます。次に、約150km離れたシーギリヤへの玄関口といわれるダンブッラという街へ行きます。そしていよいよシーギリヤロックへ行くことになります。

具体的な行き方は、コロンボ市内からキャンディ迄は、鉄道を利用すると約2時間30分から3時間30分かかり、バスを利用すると4時間前後かかります。シギリヤには鉄道が通っていないため、キャンディからはバスもしくはのんびりとトゥクトゥクに乗車して行くことができます。

国内線を利用する行き方は、コロンボ・バンダラナイケ国際空港からシギリヤ行きもしくはキャンディ行きの飛行機に乗って、30分から1時間程で行くことができます。

シーギリヤロックへのおすすめの行き方はツーリストカー!

国際空港のあるコロンボ市内からシーギリヤロックへ行くには、かなり時間がかかります。そこで1番楽な行き方としては、コロンボ・バンダラナイケ国際空港に到着したら、ツーリストカーをチャーターして直接シーギリヤまたはダンブッラまで送迎してもらう方法です。この方法なら時短になって移動距離も短くなり、楽に行くことができます。

参考までにツーリストカーを利用する方法は3つあります。1つ目は、事前に日本の旅行代理店に申込む方法、2つ目は、宿泊先のホテルに相談してみる方法、3つ目は、コロンボ・バンダラナイケ国際空港に到着したら現地にて直接交渉する方法です。

直接交渉する場合、スリランカでは大きな旅行会社『Abans Tours』のように、空港内にタクシー会社やホテルのカウンターが出ています。空港内ですから安心して窓口で申込手続きができます。

住所 Sigiriya, Sri Lanka 

Thumbスリランカ旅行の観光名所でおすすめは?最適なシーズンや日数もチェック!
スリランカは観光旅行先としてはまだメジャーではありませんが、8つの世界遺産をはじめ、多くの見...

スリランカの世界遺産「シーギリヤロック」へ行ってみよう!

スリランカの世界遺産「シーギリヤロック」は、アーサー・C・クラーク著のSF小説『楽園の泉』に出てくる遺跡「ヤッカガラ」のモデルにもなっているそうです。『天空の城』や『天空の宮殿』とも呼ばれている「シーギリヤロック」を登頂して、絶景を眺めたり宮殿の遺跡や美しいフレスコ画の美女などの歴史に触れてみませんか。

Original
この記事のライター
カフェオレ