スリランカの宗教情報まとめ!食べ物・マナー・文化など旅行での注意点は?

インドに近いスリランカですが、主なスリランカの宗教は仏教です。数種類の人種が存在するスリランカにはヒンドゥー教を信仰している人々もいます。スリランカを旅行する際に気を付けたいマナーや食べ物など宗教に関する情報をご紹介します。

スリランカの宗教情報まとめ!食べ物・マナー・文化など旅行での注意点は?のイメージ

目次

  1. 1スリランカの宗教から見る観光での注意点
  2. 2宗教や位置などスリランカについて
  3. 3宗教や人々のスリランカとインドの違い
  4. 4スリランカの人種と宗教
  5. 5スリランカにいるシンハラ人と宗教について
  6. 6スリランカにいるタミル人と宗教について
  7. 7スリランカの宗教から見る文化1:全体的
  8. 8スリランカの宗教から見る文化2:仏教
  9. 9スリランカの宗教から見る文化3:ヒンドゥー教
  10. 10スリランカの宗教から見る食べ物1:仏教
  11. 11スリランカの宗教から見る食べ物2:ヒンドゥー教
  12. 12スリランカの宗教から見るマナー1:左手は使わない
  13. 13スリランカの宗教から見るマナー2:僧侶には席を譲る
  14. 14スリランカの宗教から見るマナー3:肌をあまり見せない
  15. 15スリランカの宗教から見るマナー4:公共の場での飲酒、喫煙は控える
  16. 16宗教的に見るスリランカ旅行での注意点

スリランカの宗教から見る観光での注意点

スリランカを旅行で訪れる際に、気にしたいのが宗教です。観光する際のマナーや食べ物や文化について最低限知っておくことが必要です。スリランカの宗教は人種によって異なるので、スリランカの人種についても言及しながら旅行に行った際に観光するときの文化やマナーの注意点についてご紹介します。

宗教や位置などスリランカについて

スリランカの正式名称はスリランカ民主社会主義共和国と言います。アジアに位置し、インドの南東にある市小さな島国です。首都はスリジャヤワルダナプラコッテですが、最大の都市はコロンボです。

隣のインドはヒンドゥー教の国として知られていますが、対するスリランカは仏教の国です。約70パーセントの人々が仏教を信仰しており、ヒンドゥー教を信仰している人々は10パーセント、その他イスラム教やキリスト教を信仰する人々が存在しています。

スリランカの気候は南西と北東の2つに分けられます。雨季と乾季の時期が異なり、北東部の方が雨が少なく、乾燥しているのが特徴です。ただ、気温は北東部は平均して30度、南西部は27度と年間を通して、かなり暑いです。

標高が高い地域は気温が低いこともあるので旅行に行く際にどの地域に行くかというのを決めて服装選びをする必要があります。ただし、暑くても露出が多い服装はマナーとして良しとされていませんので、そこも注意する必要があります。

宗教や人々のスリランカとインドの違い

スリランカは島国ではあれ、インドにほど近い場所に位置しています。インドが大きな国であることから大きな影響を受けていそうに感じますが、宗教の違いもあることから、インドとスリランカは雰囲気が大きく異なります。

仏教の国であるスリランカの方が人が温厚であることが多いようです。インドでは強く見られる身分による階級制度もスリランカではほとんどなく、旅行で訪れた人は全体的に穏やかな雰囲気だと感じることが多いようです。

スリランカの人種と宗教

スリランカの宗教は仏教であるということについては紹介しましたが、それは人種に大きく関わります。スリランカの人種で一番多いのはシンハラ人です。もともとスリランカの土地に住んでいた人々です。人口の約70パーセント強がシンハラ人です。

次に多いのがタミル人です。もともとインドのタミル・ナードゥ州に住んでいた人々がスリランカに渡って住み始めました。その他にスリランカ・ムーア人や混血の人種が存在しています。

スリランカには大きく分けてシンハラ人とタミル人という2つの人種が存在すると言えます。この2つの人種の信仰している宗教が異なるので、大きく分けて2つの宗教がスリランカには存在しています。

シンハラ人は仏教を信仰していて、タミル人はヒンドゥー教を信仰しています。この2つの人種と宗教間では争いも起こっています。

基本的に仏教の信仰では争いを避けるため、宗教戦争になりにくいとされていますが、このスリランカでは珍しく、ヒンドゥー教を信仰するタミル人と仏教を信仰するシンハラ人との間で紛争が起こりました。

イギリスによって占領されていた時代からスリランカが独立した後、1948年にヒンドゥー教の独立の運動がありました。インドを含めたタミル人の人口は多く、その脅威を感じたスリランカ政府はタミル人たちを抑えようとしました。

歴代の大統領はシンハラ人であるなど、政府は仏教を信仰する人々、それに対峙するヒンドゥー教を信仰するタミル人という構図で26年間にもわたり内戦は続きました。2009年に政府側がタミル人らを抑える形で内戦は終結したとされています。

スリランカにいるシンハラ人と宗教について

シンハラ人はスリランカの中で一番の人口を誇っており、70パーセント以上になります。その人々が信仰しているのが仏教なので、スリランカで一番多くの人に信仰されている宗教は仏教ということになります。

シンハラ人はもともとスリランカという土地に住んでいた人々です。その祖先は北インドにあるとされています。シンハラ人はシンハラ語を話します。

シンハラ人は仏教を信仰しており、その仏教が対立や争いを嫌う宗教であるため、シンハラ人は一般的に温厚な人々が多いとされています。旅行に訪れた人々がスリランカは穏やかで優しい人が多いというのは宗教が関連していることでもあります。

スリランカにいるタミル人と宗教について

スリランカにいる人種でシンハラ人の次に多いのがタミル人です。南インドのタミル・ナードゥ州にもともと住んでいた人々がスリランカにやってきて住み始めたと言われています。タミル人はスリランカの北部にあるジャフナに多く住んでいます。

タミル人が進行している宗教はインドと同じくヒンドゥー教です。また、タミル人はタミル語を話します。そのため、スリランカにはシンハラ語とタミル語を話す人々が存在するので、英語を共通の言語とする動きもあるようです。

タミル人の中にもスリランカ・タミル人とインド・タミル人の2つに分けることができます。スリランカ・タミル人は紀元前というはるか昔からスリランカにやってきて住んでいる人々です。一方でインド・タミル人はイギリスが占領していた時代の19世紀にプランテーションの労働者として南インドから連れてきたと言われています。

タミル人の中にはヒンドゥー教を信仰せずにイスラム教を信仰する人々もいます。これらのイスラム教を信仰するタミル人たちは別の民族として分けられることが多いです。

スリランカの宗教から見る文化1:全体的

大きく分けて仏教とヒンドゥー教の2つの宗教が存在するとはいえ、その他の宗教を信仰している人々もいたり、イギリスによる統治時代もあるので、さまざまな文化が混ざり合っています。

ヒンドゥー教を信仰するタミル人が多く住むジャフナ周辺は確かにヒンドゥー教の文化が強くそれ以外は仏教の文化が強く見られます。

スリランカの宗教から見る文化2:仏教

スリランカの仏教は上座部仏教と言われ、その仏教の分類の1つである上座部仏教はスリランカからミャンマー、タイ、カンボジア、ラオスへと広まって行きました。一方で東アジアやチベット、ベトナムに広まっている仏教は大乗仏教と言います。

日本も仏教ですが、スリランカの文化と異なる点が多くあります。その1つはスリランカでは人が亡くなった場合です。なくなるとこの世とのつながりはなくなり、ただのものになるという考えなので、お墓がありません。亡くなった人を思うことはしますが、お墓詣りという文化はありません。

スリランカでもお墓を見ることはできますが、それは仏教の人々が建てたお墓ではなくキリスト教など別の宗教のお墓であると考えられます。

スリランカの仏教では満月の日はポヤデーと言い、祝日となります。お寺に行き、僧侶の説教を聞くなどして過ごします。1年間の中で特に5月の満月の日が重要とされており、ウェッサック祭りというお祭りが開かれます。旅行の期間中にウェッサック祭りがある場合はスリランカの仏教の文化に触れることのできるいい機会です。

スリランカの宗教から見る文化3:ヒンドゥー教

一方でタミル人が信仰するヒンドゥー教はインドのヒンドゥー教と通ずるものがあります。仏教では見ることができないカースト制度の文化があります。

タミル人は古くからスリランカで居住してきており、仏教を信仰するシンハラ人と共存してきました。スリランカの文化的に強いのはやはり仏教ですが、11世紀頃以降はヒンドゥー教の建築物も残されています。

スリランカの宗教から見る食べ物1:仏教

スリランカの食べ物と言えばカレーです。香辛料が多くつかわれていて、かなり辛いことで知られています。カレーはお米と一緒に食べますが、その際はスプーンではなく右手を使って食べるのがマナーです。仏教ではイスラム教のように豚肉を食べたらいけないと言った決まりはないので、なんでも食べます。

カレーは比較的南インドのカレーに似ていると言われています。スリランカの料理の評判は旅行者にはあまりよくないと言われることが多く、その理由は国内で生産できるものが限られており、限られた自然の恵みを使用していることや食事で体調を整えるような考え方が主流であるからなどです。

カレーは辛いほどおいしいとされています。それは香辛料をふんだんに使用するためです。しかし、外国人観光客に対しては辛さを抑えたカレーが提供されることが多いそうです。そのため、現地の人と同じ辛さのものを食べたい場合は注文の際にそのことを伝えるようにしましょう。

ただし、満月の日のポヤデーの時はお肉も食べなければお酒も飲みません。スリランカを旅行で訪れた際は満月の日に注意する必要があります。観光終わりにお酒が飲みたくても売っていません。

スリランカの主な食べ物はカレーですが、カレー以外の食事も食べることができます。食べ物ではありませんが、スリランカは紅茶が有名なので、試してみることをおすすめします。一方でインドでどこでも飲まれているチャイはスリランカにはありません。

スリランカの宗教から見る食べ物2:ヒンドゥー教

スリランカだけではありませんが、ヒンドゥー教を信仰している人々は肉類をあまり好んで食べません。特に牛肉を食べることは禁止されています。

スリランカは小さい島国なので、あまり地域によって有名な食べ物などは存在しません。また、長い間仏教を信仰するシンハラ人とヒンドゥー教を信仰するタミル人は共存してきたため、食べ物自体にそれほど違いはありません。同じような食べ物を食べる中で、ヒンドゥー教を信仰する人々は牛肉を食べないというだけです。

また、一部にはイスラム教を信仰している人々もいますがその人たちは豚が神聖な動物であるため、豚肉は食べません。

スリランカの宗教から見るマナー1:左手は使わない

仏教においてもヒンドゥー教においても左手は「左手は不浄の手」という考え方があります。そのため、食事をするときには必ず右手を使って食べ物を食べます。左手を使用するのはマナーとしてよくありません。

食事をする前に必ず手を洗い、右手を使用して食べます。左手は少し食べ物を押さえたりする程度には使用するようです。そして右手も第二間接以上には食べ物が付かないようにして食べます。そして、食事が終わった後には必ず手を洗います。指を舐める動作も良いものとはされません。注意しましょう。

また、食事以外の場面においても基本的には右手を使用するのがマナーとして良いでしょう。握手をするときや人に触れるようなときは必ず右手を使用するようにしましょう。観光客であっても左手を使っていたら嫌がられます。

スリランカの宗教から見るマナー2:僧侶には席を譲る

基本的にバスに乗っているときに僧侶が乗ってきたら席を譲るのがマナーとされています。日本の妊婦やお年寄りと同じ扱いです。バスの中には僧侶のための優先席まであります。

バスの一番前の席、運転手の後ろの席は僧侶の優先席になっています。もし観光客でどこに座ればいいかわからなければ後ろの方の席に座っていれば安心です。

僧侶が乗ってきたら現地の人がすぐに席を譲る可能性が高いですが、自分も譲るという気持ちでいましょう。たとえ譲らなかったとしてもスリランカの人々は優しいので厳しく注意されることはないと思います。

スリランカの宗教から見るマナー3:肌をあまり見せない

暑い国なので旅行に訪れる観光客はキャミソールやショートパンツといった格好をしたくなると思いますが、女性が肌を見せることが良いとされない文化なので、露出を控えるのがマナーです。観光客なので強く注意されるようなことはないと思いますが、周囲の人への配慮として長めの丈のものを着るように心がけましょう。

ただし、お寺に入るときには肌を見せる格好は禁止されているので、注意を受けることがあります。ショートパンツなど丈の短いものを履いているとお寺の中に入ることはできませんので、観光の際には十分注意が必要です。

スリランカの宗教から見るマナー4:公共の場での飲酒、喫煙は控える

飲酒も喫煙も良くないものとされています。特にそれら飲酒、喫煙をしている女性への目はかなり厳しいものがあります。男性であったとしても公の場で飲酒、喫煙は良くないとされています。

最近では旅行に来た外国人観光客向けにつくられたレストランなどではアルコールを頼むことも可能になっているようです。ただし、普通のバーを探すのは数が少ないので難しく、かなり隠れた雰囲気のバーの作りになっています。

公の場での喫煙は良しとされていないだけでなく、法律で禁止されています。観光客であっても喫煙が可能な場所なのか確認をしてから吸う方が良いでしょう。また、たばこの値段はかなり高額です。現地の人々はバーで1本ずつたばこを買って吸っていることが多く見られます。

宗教的に見るスリランカ旅行での注意点

スリランカは基本的には仏教の色が強い国ですが、タミル人の信仰するヒンドゥー教と共存をしてきています。外国人観光客なので、それほど厳しく注意を受けることはないようですが、スリランカを旅行で訪れる際にはそれぞれの文化やマナーを尊重して観光するように心がけましょう。

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この記事のライター
うえのあつし